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■□第参訓□■

私は慌てて神威の後を追い掛けた。
走って走って走って…ようやく追いついた。

「神威…ッ」

私はしっかりと神威の背部分の服を掴んだ。

「神威、どうしちゃったのよ??」
「何でもないヨ」
「…じゃあ何で無視するのよ?」
「無視して何かないけど」


何度言っても無愛想な返事をおくられてしまうのに少々腹が立った。
何もないように見えない。


「ねぇ…ッ」
「うるさいなぁッ」
「……」

神威に怒鳴られた。
だって、だって急にそんな態度とられて…
傷つくんだもん、嫌なんだもん、気になるんだもん…

——神威が好きだから——

「ッ…分かった。もういい」

私は再度走った。
さっき走ったのは追いかけたくて、気になって…
なのに今は逃げたい気持ちで一杯で…
気がついたら私は外に出た。
外は風が涼しくて、静かで、空は満点の星空で…
その綺麗さが私の心を溢れさせる。

「っふぇ…、っく…」

ただ、ただ彼方を思う侭に涙が出る。
嫌われるのが怖いの…　嫌われたくないの…
お願いだから

嫌　わ　な　い　で　、


■□第参訓□■