二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】紅月夜の晩には蝶が舞う—。 ( No.158 )
- 日時: 2010/04/23 22:41
- 名前: Ive (ID: Rl.Tjeyz)
朝。沖田は見てはいけないものを見てしまった。
てかその前にしてはいけないことをしてしまった。・・・と勘違いしていた。
目の前には一緒に寝ていたと思える寝息を立てて眠る自分の惚れてる美少女。しかも着てる着物がはだけていてほぼ脱がしたような状態。
自分より明らかに年下の少女がこんな状態で隣でベッドに寝ている。
「どうしやしょうかねィ・・・。」
酒をのんだところまでしか覚えてないようで超焦っていた。
「・・・う・・・。」
うーんうーんと沖田が悩んでいたところで目を覚ました友里亜。
「ゆ・・・友里亜・・・。」
とりあえず反応を見ようとしている。
そんな沖田に無意識ながらも追い打ちをかけるようなセリフが飛んだ。
「・・・腰痛ぇ・・・。」
絶句した沖田の横で体中痛いと呟く友里亜。
「腹まで少し痛いし・・・。」
ふと沖田の顔を見た友里亜。見た先には今まで見たことがないような焦った顔の沖田が。
そこで勘の鋭い友里亜は気付いた。沖田が勘違いしてることに。
「ゆっ・・・友里亜ぁ・・・。」
「・・・何?」
どうしていじろうかと考えてる途中で沖田が言葉をかけた。
「悪ィ・・・何も覚えてねーんでィ・・・。」
勘違いとはいえ本気で冷や汗をだらだらかいてる沖田に友里亜は心の奥でこう思った。
——————・・・可愛いじゃん——————
——と。
「沖田・・・覚えてねぇの?」
そんな沖田にドS心が動かされたのか小悪魔友里亜が発動した。
「悪ィ・・・。」
「・・・あんなに俺が嫌がってたのも?」
「嫌がってた・・・!?な・・・。」
「あー・・・まじ腰痛ぇー・・・。」
追い打ちをかける言葉を自然と漏らす友里亜。クスリと笑って
「・・・責任取ってくれる?」
「え・・・」
「・・・お父さん?」
下で唇を湿らすという12とは思えないほどの扇情的な仕草と小悪魔にSが混ざったような笑みを広げて言う。
「な・・・・・・・」
さっきまでは解ってないふりをしてたようだがお父さんとまで言われたのだ。もう認めざるを得ない状況下に立たされたのだ。
「悪ィ友里亜!!・・・っだからもう安心して嫁に来てくだせェ!!」
「なんでだよ」
必死に謝りながらもさり気なくプロポーズしちゃってる沖田に冷ややかかつ的確につっこむ友里亜。てか沖田は自分が友里亜につっk((殴
そろそろネタ証をしようとしてた友里亜に思いも寄らない沖田の言葉が飛んだ。
「とりあえず近藤さんに知らせなきゃでィ。」
「へ?」
「もしかしたら友里亜の中に俺の子供が授かってるかもしんねェ!!」
そう言うとすぐに友里亜を担ぎ上げ真選組屯所に戻って行く沖田。
「ちょ、おい沖田ぁ!?」
友里亜の説明も聞かぬままに屯所まで戻ってきてしまった。
「近藤さん!!近藤さぁん!!!」
「おい沖田!!」
「ちょっと待ってくれィ友里亜ァ!!近藤さんに話すのが先でィ!!恥ずかしくなんかないでさァ!!」
「いや話す前に話さなきゃなことだし!!てか恥ずかしいはずねぇし!!」
友里亜の言葉も沖田の耳には素通りするだけ。
近藤の部屋の障子をすぱーんと開けて友里亜は立ったままだが沖田は正座した。
「何だ何だ総悟ー。さっきからよー。」
近藤が一度首だけ向けたがまたすぐにパソコンの画面に向き直ってパシャパシャとキーを打ち始めた。
「近藤さん!!大事な話がありまさァ!!」
「何でだよ!!」
友里亜と沖田の大声に気付いたのか人が集まってきた。
「あ、友里亜お帰りー。」
「無事で何よりだよ友里亜ちゃーん!!」
「沖田さん何正座してんですか?」
雅焔、桜、翼もちゃーーーんといた。
しかし沖田はみんなの言葉にも友里亜のつっこみにも反応せず近藤に叫んだ。
「友里亜に俺の子供ができたかもしれないんでさァ!!」
わいわいしてた周りが一瞬静まり近藤が首をロボットのような動きで動かした。
「「「「「「「「「「ええええええええええええええええええぇぇぇぇぇ!?」」」」」」」」」」
顔を紅くするもの、目を見開くもの、声も出ないもの、皆それぞれ反応は違うが一つだけ共通してるものがあった。
『沖田・・・ついにやったのか・・・。』
「ち・・・違う・・・!!」
脱力する友里亜の隣で真剣な顔をしてる沖田がいた。