紅は二人がいるところに俺を連れて行ってくれた。俺を一目見るなり、日向と美夜は「あ、茜さんっ! ご無事でしたか!」と駆け寄ってきてくれた。「……あぁ。結構手ごわかったが……なんとか。」「何かっこつけてんだよ。俺が来なかったら……フガ、フゴゴ。」言いかけた紅の口を塞ぐ。二人は顔を見合わせてから、プッと噴出した。……正確にいえば、日向だけだが。俺の顔はたちまち赤くなった。「と、とにかく。邪魔するものはいなくなった。早く行くぞ。」