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Re: 【銀魂】大江戸戦記〜たとえ世界が違っても〜第三訓UP ( No.101 )
日時: 2010/05/02 09:25
名前: †槐朱† (ID: 3xnkBRQd)

第四訓



銀瓏と言う、美しい銀色の髪を靡かせる青年が居た。彼は宴が開かれる室とは別の大きな、そして優雅な外観の大室、霊翠堂れいすいどうに居た。

彼は純金を基調に瑠璃や翡翠、瑪瑙や水晶で美しく彩られた玉座に君臨していた。


彼は、王だ。麟椙という大国を治める、偉大なる親王だ。

彼は椙王の称号を持っている。それは麟椙一信頼のある者の証。

「主上。参姫がお越しになりました。」

一人の男が深く叩頭した。武装しているので、おそらく将軍であろう。

銀瓏は静かに家臣を見据えた。

「……そうか。通せ。お前は下がってよいぞ。宴の際、侵入者や桜燐に変な虫が寄り付かぬよう、厳重に見張っておけ。」

は、と言うと男は下がった。




「参姫。お入り下さいませ。主上が待っております故。」

家臣は桜燐に頭を下げた。

「分かりました。警備の方、宜しくお願いしますね。」

桜燐は微笑すると、霊翠堂の大門の前に立った。
美しく細工されている朱塗りの大門には、二頭の麒麟が描かれている。左の麒麟は雌。右の麒麟は雄。
どちらも流れるような黄金の体毛を持っており美しい。

門番が桜燐に一礼し、門を開けた。大きな轟く音が響く。

大室の奥には、覇気を放つ、銀色の王が玉座に身を据えている。