二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ†君の傍に†12話UP ( No.56 )
日時: 2010/05/08 12:37
名前: 天月 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)

#13 バカ

ドンドン、と玄関のドアが叩かれる
ユウナだろうか、はたまたゴールドだろうか
どちらにせよ、安心するに越したことは無い
けれど、予想は大きく外れた

家に入ってきたのは、ブラッキー…否ルナだった
ルナには他のブラッキーとは違う特有の雰囲気がある
長年見てきたユウトにはそれがすぐ判った
そして、感情の変化に鋭いから、ルナが落ち込んでいることにも

「何か、あったのか? ルナ……」
「ブラ……」
「……ちょっと、視せてね」

そう言い、ユウトはルナの額に手を置く
その意味もルナは判っているので、集中するように目を閉じる
一瞬、パァァ…と光ったあと、ユウトは手を離した


「…………あの、バカ……」

第一声がソレか。とツッコむ者は誰も居なかった
なぜなら、今にも彼は泣き出しそうな顔をしていたから

「どう、したんだ?」
「ユウナが、さ、また……浚われたんだって……」


          ***

「嫌な予感がする」
「………いきなり、どうしたんですか?」

オーキド研究所に居たグリーンとクリスタル
一緒にオーキド博士の手伝いをしていた時、不意にグリーンが言った

「…俺達の間で何かあった。…と思う」
「私達は何も……。そういえばさっきブルーさんとシルバーが出掛けていきましたよね
何かあったんでしょうか……」
「………関係しているかもな」

うーん…とクリスタルは考えてるが、答えが見つからなかったのか、諦めたように作業に戻った
丁度その時。グリーンのポケギアが鳴った

「もしもし。……あぁレッドか?」
《そうだよ、あのさ、今からゴールドの家に来てくれない? クリスも居るんだろ?》
「まぁ、居るけど……。どうしたんだ?」
《いいから! 細かい話は後。いいからすぐ来て!!!》

そう言って、レッドからの通話は途切れた
随分とあわただしかったな……と思いながらクリスタルに言う

「レッドからの伝言。今すぐゴールドの家に来て、だって」
「え、あ、はい。判りました」

そういって、二人はゴールドの家へと向かった



嫌な予感は、結構あたることが多い。

続く