二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ†君の傍に†12話UP ( No.59 )
日時: 2010/05/08 15:11
名前: 天月 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)
参照: 7章終了後

#15 もう一人の“家族”

「んじゃ、ちょっと行ってくる。じっちゃん」
「あぁ…。ユウナは…」
「多分大丈夫。ゴールドがきっとさせないと思うから」

というか、ルナの記憶にそうゴールドが言っていたからな
じっちゃんは、そうか。とだけ言って見送った


「…アイツに逢うのも久々だよな……」

元気、なのだろうか。まぁアイツは図鑑所有者だからタフだろうけど
図鑑所有者は何故かタフだからな
………何も、言われなきゃいいけど


「着いた………。相変わらずでけぇ
ま、いいや。サン“念力”」

とてつもなく大きい門をあけるにはひ弱(男がひ弱なのもどうかと思うが)な俺には無理なわけで、念力であけてもらう
そしたら、あろうことかバルキー護衛が出てきた
無駄なことを…。とため息をついた後
バルキーはサイコキネシスによって簡単に倒した
護衛にしちゃ、弱い


「な、なんですか。あなたは……!!!」
「………。」

盛大なため息のあと、俺はポケモン図鑑、そして月長石と真珠のブレスレットを見せた
一瞬執事は考え込んでいたが、すぐに思い出したようだ

「あ、あなたは……!!」
「神崎家次期頭首、神崎悠斗だ。入っていいよな?」
「は、はい!!!」

…本名を使うのは違和感が伴うな……
屋敷に入ると、メイドとかがヒソヒソ話してた
聞こえるっての。

「……叔父様に逢わせていただきたい」
「で、ですが………」
「聞きたいことがあるだけだ。…不在なら仕方ない」
「……承知いたしました」

まぁ俺は客としては見られてない。
寧ろ、邪魔者として扱われているくらいだ
…慣れてるけど


「どうぞ、お通りください」
「…ありがとう」


部屋に入ると、穏やかな顔をした男が居た
まるで俺を歓迎しているかのように

「…ご無沙汰しています。叔父様」
「久しぶりだな、ユウト」

叔父様…結論から言えば血は繋がっていないのだが、俺にとっては叔父…いや、家族のような人だった
あの時は人間不信だったのに、唯一この人には心を開けた
もちろん、じっちゃんは例外として

「…それで、どうした?」
「あ、えっと………ちょっと、お聞きしたい事が—————」

          ***


暗い、暗い部屋。まぁこういうシチュエーション?には慣れてるからさほど怖くない。怖くは、ない
手は拘束されてて、動かない
ルナ以外の家族も、今は別の部屋
でも、不思議と安心していた。あいつがいるから、かな
でも、

「…………嫌だ」

嫌なんだ。怖いとか恐ろしいとかじゃなくて、単に嫌なだけ
一体「何に」嫌なのかは私でもわからない
ただ直感と心理的に「嫌」なんだ


丁度その時、アイツがやってきた

「……持ってきて、くれた?」
「あぁ。…つかどーすんだよ」
「私がこんなに簡単につかまって、簡単に奴らに従うと思ってるの?」
「いーや。全ッ然、思ってないな」
「でしょ? …ルナが居ないのはあれだけど、いっちょ、負けさせるから」


そう言って、彼女は牢をぶち壊した




さぁ——、反撃開始だよ?

続く