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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 〔戦国BSR〕修学旅行に戦国時代!! ( No.77 )
- 日時: 2010/06/20 06:02
- 名前: 愛姫 (ID: efp5OJCb)
〔第十九話〕まさかの出陣命令!?
「あー! 今日も…生きる!! 」
琴音が戦国の世に来てから、早いことで一ヶ月。
政宗の城にいた期間よりも、この屋敷にいる期間のほうが長くなり、女中さんや兵たちともよく話すようになった。
朝日を浴びて、「生きる!」と気合を入れた琴音。
もうすぐ「桶狭間の戦い」で今川の首を捕るべく、この武田軍が動きだしたからである。
まあ、その戦に出る訳でもないが…。
「おはよ、琴音ちゃん」
「ひゃっ!? 」
不意に背後から声をかけられた。
佐助は意識していなくても足音をたてないので、近づかれている事に気づけない。
琴音は、寝相のせいで乱れた寝間着を慌てて着なおした。
「お、おはよ! びっくりしたな、もう! 」
「あはは、ごめんごめん。で、あのさ。ちょっと、時間貰うけど、いい? 俺様に着いてきて」
「…へ? 」
そう言い、すたすたと行ってしまう。
少し表情が硬い気がして、らしくねえなあ、なんて思っていた。
「はい、ここだよ。お館様とか、足軽とか、武田軍全員が集まってるから、くれぐれも大人しくしててね」
佐助はそう言い、襖を開けた。
「失礼します。お館様、琴音を連れてきました」
「うむ」
「うわあ…」
確かに、広い部屋にたくさんの人、人、人。
こんなにたくさんの人とまとめ上げている信玄が、改めてすごい人物に思えた。
「…で、どうしてワタクシがこんな所に? 」
滝のように汗を流して尋ねる。そして答えを聞く前に焦って言った。
「まさか、うちにカッターナイフで戦えなんて言わないでしょうね!? 」
「はあ!? 」
軍全員からのツッコミだったと思われる。「んなわけねーよ!!」
しかしお館様からの答えは、それに近いもので——
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