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第３話『大事なとこだけはフランス語です』


「じゃ、ボール鬼を始めます。九龍先生、ルール説明をしてください」

「あ、ハイ。えっと……、このボールはUne bombeなので、30秒以内に投げないとUne explosionします」

李先生も、生徒もフランス語はわからないようで、全員首をかしげた。
……いや、ジョークだと思ってるやつもいるんだろうね。
リナリーさんとか、コムイさんとか、アホウサギ……じゃないかった。ラビ君とか。
……そして、それを聞いて思いっきし顔をひきつらせてる龍麻。

「……九龍？」

「じゃ、はっじめ！　さ、投げなさい、アレン君」

龍麻の言葉なんて、無視して進めてしまおう。
……アレン君、誰にあてたんだろうな。
あ、神田君だ。予想はしてたけど神田君だよ。
あの二人、仲良くする気はないのかな？　ないとしても、まぁ、僕には関係ないけど！
さって、30秒以内に誰に投げるのかな。

……って、アレン君に投げ返しやがったよ。あの子。
あ、アレン君、避けたな。しかも、ボール、遠くに行っちゃった……。
おっかけないと無理っぽいな。あの距離じゃ……。
そう思っていると、校庭から爆破音が聞こえた。
あぁ、もう30秒たったんだな……。
今頃、アリス先生が校庭見て笑ってんだろうな。と思う。
……生徒、無事だろうか？