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第５話『実験開始』


じゃ、とりあえず理科の授業開始。

「えー、今日は……授業が面倒だから、実験にします」

……えー……。

「センセー、この人たちに実験なんかさせたら、学校吹っ飛びますよ」
「大丈夫だって！　多分」

ちょっと、最後に多分ってつきましたよ、先生！
本当に大丈夫なんでしょうね、先生！

「今日は、王水を作るから、塩酸と硝酸を準備して、各自実験してて。詳しいことは校長に聞いてね！」

「……え？」

アリス先生が僕に微笑む。
なんだか、その笑顔がちょっと憎らしい。
……マジでか。まだそんなことならってない奴に任せるか普通！
僕は硝酸扱ったことないし、王水作ったこともないし……。どうするかねぇ。

「……先生、どうします？」
「実験、するんですか？」

わぁ、アレン君とリナリーちゃんの方から不満の声が！
……解ったよ、やってやるよ、それでいいんだろ、こんにゃろう！

「えー、じゃあ、説明しますが……よく聞いててくださいね。特に、白髪、眼帯、武士の３人組」

僕がそう言って３人を指差すと、何かが切れる音がした。
まぁ、それは置いておいて、説明を続けるとしますか！

「王水は、農塩酸と農硝酸を３対１の体積で混合してできる橙赤色の液体です。
　今言ったように、３対１の体積で混合しないとやばいんで、絶対間違えないでください」

そう言うと、生徒全員がはーいと返事をした。
……大丈夫だよな、本当に大丈夫だよな、皆!?