二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂 (何でも) ( No.9 )
- 日時: 2010/05/24 00:05
- 名前: スケさん (ID: I0Z91nOZ)
第四訓 事件が起こるのは大抵街の中
夜の町、歌舞伎町
この町は、事件が日常茶飯事のように起きる
欲望に呑まれた、悪者達で溢れている
そんな町で、今宵も事件は起きた
「待ちやがれェェェェ!」
叫び声を上げながら真選組の土方が追う
「待てと言われて待つバカがいるわけねぇだろ
う!!」
土方から逃げる悪者
「ちっ!仕方ねぇ、おい山崎!準備はできてるか?」
土方はトランシーバーらしきモノで山崎に聞いた
「はい!準備は万全です!!」
そう聞いた土方は「よし、予定通りにやれよ」と伝え、応答を切った
(それにしても………)土方は走りながら考える
(ここ最近、歌舞伎町での事件が多発していないか?
近いうち大きな事件が起きそうだな……)
土方は少し考えた後、「今はそんな事を考える前に………」
土方は大きく手を振り上げ、今逃げている悪者に向かって「撃てぇぇぇぇ」と叫んだ
すると、前から真選組隊士達のバズーカが発射された
———ッチュドーーーン!!!
「ぎゃあああああああ!?」そこにいた悪者は、宙に舞った
———ッドサ!!
背中から落ちた悪者が呻き声を出すと、上から声が聞こえた
「御用改めである、真選組だ」
★★★
「オラッ!とっとと歩け!悪者A。」
「誰が悪者Aだ!俺にはちゃんと、親からもらった名前があるんだ!!。」
「その親からもらった名前を、汚した奴が言うセリフか?そういう奴は牢屋の中で反省しろ!!。」
隊士の一人が言うと、悪者Aは焦りだした。
「まっ待ってくれ!違うんだ、俺はやってないんだってば!!。」
「はいはい、わかったから屯所まで行くぞ。」
「本当何だってば!!ちょっ!母ぁちゃーーーーーん!!!。」
悪者Aを乗せた、パトカーはサイレンを鳴らしながら屯所に向かった。
それを見届けた土方はタバコを取り出し、片手でマヨネーズ型のライターで、火を点けた。
「フゥ〜〜〜」タバコを吸った後、さっき言った悪者Aの言葉を思い出していた。
『母ぁちゃーーーーーん!!!』そして、土方は故郷にいるママを思い出し、そのまま真選組を辞めることを決意し——
「てっおい!何やってんだ総悟!!。」
土方の心の中を捏造していたのは、真選組一番隊隊長沖田総悟だった。
「何って土方さん?あんたママのおっぱいが恋しくなったんじゃないんですかぃ??」
「そんなわけあるかーーー!!!」
土方は、沖田の胸倉を掴んで叫んだ。
「まあまあ、そのくらいにしとけトシ。」
土方と沖田の喧嘩を止めようとしてるのは、真選組局長近藤勲である。
「チッ、たくっしょうがねーな、今回だけだぞ総悟。」
「命拾いしたな、土方」
「てめーーー!そこに居直れ!叩斬ってやる!!」
「受けて立ちますぜぃ」
二人がまた喧嘩しそうになると、近藤は呆れた顔で止めに入った。
「こらこら、もうやめないか、こんなことしてたら話が前に進まんだろう?」
近藤がそう言ういうと、土方は「気づいていたのか?」と、聞き返した。
「まぁそんなとこだ、何せ悪者Aのあそこまでの慌てようは、おかしかったからな………」
「そうですねィ、そしてあの言葉『母ぁちゃーーーーーん!!!』も怪しかったですしねィ」
「いや、そこは関係ないだろ」
と、土方は冷静なツッコミを返した。
★★★
ここは、真選組屯所である。
あの後すぐに解散となって、隊士達はバラバラに帰って行った。
その中には、キャバクラに行くゴリラだったり
HKを暗殺する手段を模索している、ドSだったり
はたまた、ミントンに全てを捧げているジミーだったり
色んな奴らが、自分の趣味に時間を使っていたが………
一人の男は違った。
「……やっぱり、何か引っかかるな……」
そう、土方だけは違った。
★★★
土方の部屋である。
「くそっ!これも違う………つーか、どれも違う。」
土方は一人で、何かを探していた。
「何で報告書だけで、こんなにあいつらは手間を取ってんだ?というか、なぜに山崎だけ作文なんだよ。」
後で、あいつシメとくか………
そう思った後、もう一度報告書に目を通したら
「んっ?これは………」
少し考えた時、何かが土方の中で閃いた。
「そうか、そういう事だったのか!」
すぐに、土方は動いた。
★★★
「いやーー、お手柄だったなトシ!!」
「やめてくれ近藤さん、ただ運が良かっただけだ。」
「うそだーーー、本当は心の中で『よっしゃーーー!手柄立てたぞーーー!これで俺にも友達ができるぜー!!やっほーーい!!!』じゃ、ないんですかィ?」
沖田はニヤニヤしながら、土方に言った。
「そんなわけあるかーーー!!!」
と、土方は沖田に壮絶なツッコミを出した。
「まあ冗談はさておき、本当にどうしてわかったんだ?俺はそこが疑問だ?」
近藤が言う、『疑問』とはもっともだ。
なぜ、土方は今回の事件を解決できたのか………
それは………
それは………
それは………
悪者Aが、何も悪いことをやっていなかったからです。
完
オチが、いつでも綺麗に決まるわけではない
by土方