二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 涼宮ハルヒと稲妻戦士【涼宮ハルヒ×イナズマイレブン】 ( No.11 )
日時: 2010/05/13 18:34
名前: 空紅 ◆.cU92yuIQo (ID: K84EbAPL)

第2話「稲妻、走る!」
*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*。*

「ここが・・・雷門中・・・?」
「そうみたいですねぇ。」

長門と朝比奈さんが発した第一声。

「サッカーしてるみたいね。」

ハルヒが腕を組む。
そのとき、ハルヒのとなりを豪速球でだれかが走り抜けた。

「円堂さーん!」
「ん?宮阪?」

声を放ったそいつは、見事なまでの金髪を振り、緑色の目を
不安そうな光で満たしていた。

「いいじゃない、あの子。スカウト決定ね。」

おい、おいおいおい。ダメだろ。

「風丸?今日はまだ来てないな。」
「え、おかしいですよ!風丸さん駅にいたのに・・・!!」

『はぁ!?』

おろおろしてる奴の一言から一拍おいて、全員が叫んだ。
見事なほどの合唱ぶりである。

「ちょっとそこのアンタ!我らがSOS団に入りなさい!!」

だが、そんなことおかまいなしにハルヒは怒鳴る。
思った通り、サッカー部全員の目が点になった。

「ん、でも胸が小さいかな・・・。みくるちゃんを見習いなさい!
 この巨乳!!」

言うなり、ハルヒはがしっと朝比奈さんの胸をつかんだ。

「ひ、ひやあああああ!!!」

朝日奈さんの顔が一気に赤くなる。
・・・可愛い。いや、失礼。

「勘違いしているようですが・・・。」

長門と無表情対決できそうなくらい無表情な奴が口をはさむ。

「宮阪は男です。」

俺達が激しく戦慄したことは、言うまでもないだろう。

「それよりこの人しりませんか!?」

写真を俺の目の前に突きつけ、怒った様に言う金髪少女・・・いや、少年。
こいつ、結構大物かもしれん。

写真に写っていたのは、空色の髪をポニーテールにした少女?だった。
深紅の瞳を嬉しそうに細め、にっこり笑っている。

ポニーテール萌えの俺としては、かなりイケル写真だと思う。

「見たと思いますぅ。たしか、駅前で茶色のドレッドヘアの方と
 話してました。」

朝比奈さんがおっとりと述べる。

「ほ、ほんとですか!?」
「こらぁぁぁ!宮阪ぁぁぁ!!!」

いきなり、だれかが走って来た。口調からして、かなりキレている。
白銀の髪を払い、黒い切れ長の瞳で宮阪君を睨みつける。

「練習サボってどこ行ってた!大会まであと一週間だぞ!?」
「ひぇぇ速水さん・・・でも風丸さんが・・・。」
「問答無用!」

ずるずると引きずられて行く宮阪君。
少し哀れな光景だ。

「この子もいいじゃない!スカウトね!!」

や、だからダメだって。

「風丸は男です。」

マントの意見で、俺達はまたも激しく戦慄した。


この時は知らなかった。
ある少女の願いを聞いて、風丸君が居ないと言う事が。