二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ†Fullmoon Skysun†プロロ更新 ( No.7 )
- 日時: 2010/05/03 11:15
- 名前: 天月 ◆MoYaKs53do (ID: ixDFu4/i)
- 参照: vsホーホー
「…ここが“ジョウト地方”かぁ…」
「んで、“ワカバタウン”だな」
「“マサラ”よりは賑やかだねー」
1話 インチキ野朗とイタズラ小僧
ここ、ジョウト地方ワカバタウン
新たな運命が動き出す場所……なのは、まだ彼らは知らない
「賑やかー…静かなマサラとは大違いだね、“ユウト”」
「そーだな、……って、“ユウナ”、あの橋のトコ見てみろよ」
ユウト、と呼ばれた少年は橋を指差す
その方向をユウナと呼ばれた少女は見る
その橋には人だかりが出来ていた
その橋に近寄ると、怪しそうな男と、止まり木に居るホーホー
そして、数匹のウパーが居た。その男は
「さぁ、いらっしゃいいらっしゃい!! ポケモン捕獲勝負だよ!
おじさんが逃がすこのポケモン達! 一分以内に全部捕まえられたら豪華商品!
時間切れはこのホーホーが教える! 参加料100円!!」
「ふーん……、ね、アレってさ」
「うん、思いっきり、インチキ商売だよな」
「まぁ私はソレも許せないんだけど、あぁやってポケモンを商売道具にするのも、許せないんだよねぇ
ちょびーっと仕返ししてくるよ」
ユウナは何か思いついたように笑いながら言った
ユウトはその「ちょびっと」がどれくらいなのかは判らないが、きっとちょびっと所ではないんだろう、と思っていた
「よし、じゃぁホープ、アレ使ってくれる?」
「キュウ!」
ユウナの出した、ホープと呼ばれたキュウコンは
ユウナの言う“アレ”に頷いた
「なに、やったの?」
「んー、参加料払わないでの仕返し方よ!
ほら、早速結果が出てる」
と、人だかりを見ると、ホーホーが混乱し、主人…の男をつついていた
それを見受けたユウナは、真実を伝えようと男の方へ行こうとしたその時だ
「ありゃりゃっ、ホーホーが時間切れを教えてるぜ!
ただし、アンタのインチキ商売の時間切れをなぁ!!」
と、少年の声がした。その声の後に、周りの人だかりはザワザワと音を立てた
ヤバイ、と感じたであろうインチキ男は「店じまい」と言いながら逃げようとした
が、運も悪くその男は…派手に転んだ
「なっ…何しやがる!!!」
「アンタさ、逃げる前にしなきゃいけない事あるんじゃないの?」
そう、運悪く、ユウナの横を過ぎ去りようとした男は、ユウナの出した足に躓いて転んだのだった
「な、何だよ…」
「お金。返してあげなさいよ。…警察に言っちゃうよ?」
「う……うるせぇ!! 俺はインチキやって金儲けしてんだよ!!」
「ふ〜ん? じゃぁどーしよっかなぁ……」
ニヤニヤと可愛い顔には似つかない笑みを浮かべながらユウナは男を見下していた
それを見てはいられなくなったのか、ユウトはユウナの肩を叩いた
「ユウナ、もう止めよ。別に俺達には関係ないだろ
…まぁ、もうしないんだったら、の話だけどさ」
「う……、判ったわよ。いい? もうこんなインチキ商売やらないでよね!!!!」
とだけ男に言い放ち、二人は橋を後にした
***
「あーぁ、物足りない」
「あのなぁ……、そういえば、あの声は誰だったんだろ…」
「さぁ? 大方このワカバのガキ大将かなんかじゃないの?」
「かもね」
二人の話している先ほどの少年の声。
…その少年は後に再び逢うことになるとは知る由も無い
「んじゃ、“ウツギ博士”の研究所にでも行きますか!!」
続く