二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: テガミバチ ( No.15 )
日時: 2010/05/03 21:59
名前: すもも (ID: 84ALaHox)

こんな小説をちょっとでも見てくれた方は、
コメちょうだいy((何このうざい奴

第六話

「クエェ———ッッ!」

何やら空を飛んでいたアスがあわただしく鳴き始めた
バサバサと音を立て、ヨダカの空にくるくる回る。
まるで「何かがここに居る」というようだ。

「ラグ! りりー! がいちゅうがいるぞ!」

ラグ達より少し先の、高い岩に立っていたニッチは、
右手を額にやり遠くを見ていた。

カチャッ・・

ラグが心弾銃を装填した。その時・・!

ゴゴゴゴ・・・!! 

大きな地響きがした。ラグとリリーが居る場所も、
かなり揺れていた。
「アブサンだ! なんでだろう セイウチ崖は遠いのに・・出現場所が違う。移動しているのか!?」

「し、知らないわよッ! 銃・・用意しなきゃ・・」

「あぶないッッ!!!!」

気付いた時は、アブサンの巨大なツノに攻撃され、
リリーは何メートルも飛ばされていた。
頭を打ったのかくらくらする。
横に倒れていたリリーは、かすれた視界にラグが駆け寄ってきたのに気付いた。

「リリー・・! ここで休んでいて!! 
弱点は胸部裏だな・・・ニッチ! ひっくり返すよう頑張って!」
ラグは大声でニッチに伝え、タオルをリリーの頭につけた。
「ラ・・グ? 私も・・・心弾、撃つの・・・!!」
「もう!馬鹿ぁ! 血が出ている。無理はしないで!」

ラグは泣きながら叫んだ。
そして上空に居たアスも鎧虫に攻撃する体勢になった。

鎧虫の居る岩場に転びそうになりながら走っていくラグ。ニッチは金色の剣で鎧虫の動きを止めようとしていた。

——馬鹿だなぁ・・・一人で何倒れちゃってんの私——

一粒の涙がこぼれた。

リリーは気を失った。

ラグはリリーが気を失った事に気付く事も無く、
ぼろぼろになりながら心弾を撃った。
「アス!! ハチノスに非常事態を伝えてきて!
リリーはきっと、大丈夫だよ。」

「クェ—!」 バサッ・・・

攻撃を避けながら心弾を撃つラグ。
必死で鎧虫の動きを止めるニッチ。
風を切り助けを呼ぶアス。

リリーは消えた意識の中、仲間がこんなにぼろぼろになっている事を知らなかった・・・———