二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テガミバチ —三人、恋をした— ( No.22 )
- 日時: 2010/05/05 23:06
- 名前: すもも (ID: 84ALaHox)
参照は増えてるんだけどなー・・;;
コメ貰える様頑張ろう!
第十一話
ラグやザジと話す事が無くなってから、
数日が経った。
アスは毎日のように空を自由気ままに飛んでたが、
リリーは外へ出る気さえおきなくなっていた。
トントン・・・リリーの家の玄関扉が叩かれた。
ガチャッ「どなたですk・・アリア副館長!」
扉の前に居たのはアリア・リンク。
リリーは口をポカンと開けて、驚いた。
「リリー・アンナ。
頭の怪我の具合はどうですか?そろそろ貴方のような
優秀な人が戻ってこないとアレだから・・」
「アレってw^q^」
「・・・。 前よりやつれましたね・・大丈夫なの?」
アリアはブフッと口を手で隠し笑ったリリーを
悉く無視し、やつれた事を気にした。
「あぁ〜・・食べ物なら食べてますし、
そろそろ復帰も出来ます!」
副館長の手前、まだ休みたいとは言えない。
そして体自体は元気だったので仕事を優先した。
リリーは元気そうに両手でガッツポースした。
「ふふ、元気そうで何よりです。
配達の仕事があるんですが、出来そうですか?」
今の精神状態では出来る!とも思えないが、
やっぱり副館長の手前。
「は、はい! やります!やらせてください!」
笑顔でそう言うと、アリアも安心したようだ。
無理はしないように、と一押しして玄関を出て行った
「アス—! 久しぶりの仕事だよ! 」
自分の部屋に戻り身支度をしながら窓を開け、
空を飛んでいるアスに呼びかけた。
「クエ——!♪」嬉しそうにクルクル回り帰ってくる
アスは仕事がしたかったんだ・・と寂しくなった。
靴下を履きながらちょっと焦がした目玉焼きを食べ、
バランスを崩しそうになったりした。
久しぶりの活気だ。
「ごちそーさまです! さぁ行くよアス!」
いつものように水色の髪の毛を横結びにした。
長めの髪の毛を垂らしている。
そして、玄関を出て久しぶりにアスに飛び乗った。
「今日は復帰だよ! スピード出そうか——!」
「クエ——ッ!!」
ちょっと精神的に行く気が無かったが、
久しぶりの仕事。テンションが上がる。
ぐんぐんと風を切り、スピードを上げる。
リリーは帽子を押さえながらハチノスへ向かう。
・・・
やがてハチノスが見え、どんどん大きくなっていく。
スタッと着地をして、入り口へ向かう。
通り過ぎる人々が『復活だな!』と声を掛けた。
アスは歩いて付いてきていた。
——館長室だ。 ・・・息を吸って・・・よし!!——
ガチャッと扉を開け、アスと一緒に入る。
「お〜リリーちゃんかぁ 久しぶりだねぇ〜」
・・・ちゃん?とか思いながら笑顔を見せる。
「まぁ、元気そうなら何よりだよ。
配達なんだけど・・鎧虫にグレン・キースが居るんだ。
足場も泥だから配達も大変だし、仲良し組で組んでいこうか!」
仲良し・・・組?
——私は一瞬で分かった。
嗚呼、神様。なんでこんな時に不幸を齎すの?——