二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: テニプリ“You are loved”オリキャラ募集!! ( No.4 )
日時: 2010/05/03 19:13
名前: 夜琉 ◆nFgGo2zKeY (ID: CUrDDjil)
参照: http://d.hatena.ne.jp/my-reborn/

壱話 「転校生×テニス部新入部員」

「うわあぁん! 遅刻するよ!」(?)
「ん……、朝っぱらから五月蠅い……」(?)

何かと思えば、二人の少女の声。
こっからが、本当の出会いだったのかもしれない。
この二人の少女の出会いが、もしかしたら運命だったのかもしれない。
二人が出会うのは、少ぉし先の話。
—————青春学園中等部一年—————
「今日は、転校生が居る。入って来い」(先生)

先生の声を合図に、ドアがガラッと開く。
そこに入ってきたのは、一人の少女だった。
いかにも、明るくて元気という、漫画に出てくるような少女。
顔もそこそこであって、漫画で言うならドジっ子タイプ。
普通で行くなら、目の前で転——……、
すると、ドテッという音がする。

「いったぁ〜」(?)
「だ、大丈夫か?」(先生)

先生が聞いてくるのに、転校生は笑ってごまかす。
転んでいた状態から、体を起こし埃を叩く。
そのまままた、生徒達に向かってニカッと笑う。
先生は、思わず苦笑い。

「じゃぁ、自己紹介して」(先生)
「はい。あたしの名前は、依鑿 蘭です! 皆、よろしく!」(蘭)

少しして、先生が頭をかく。
生徒達は、ザワザワとし始める。
そんな生徒達を見て、先生が少しずつ慌て始める。
ふと、一人の生徒が、先生に聞いた。

「あのー、先生どうしたんですかー?」(女生徒)
「あ、あのだな……。一人転校生が遅刻のようなんだ」(先生)
「転校初日から、遅刻ですかー?」(男生徒)

教室からは、ブーイングの嵐。
それは、転校生に向けてではなく、先生に向けての。
先生は焦って、窓から外を覗く。
すると、何かあったように笑顔になる。
そして、窓の鍵を外して一気にあける。

「おい! そこの君、早く来なさい。HRは始まってるんだ」(先生)

先生の行動に、生徒達(リョーマ以外)が窓の方に集まってくる。
その生徒達の視線の先には、一人の女生徒が居た。
青学の女制服に、ネクタイを締めて。
いかにもクールという、またもや漫画に出てくるようなキャラだ。
漫画で行けば、成績優秀・スポーツ万能ってことになるだろう。

「早く上がって来い」(先生)
「……はい」(?)

まだ納得がいかないのか、無愛想に返事をする。
無愛想なのは、元々なのかもしれないが。
それでも、転校生はゆっくりと教室に向かってきていた。
——————————
数分後、やっとのことで、教室のドアが開く。
入ってきたのは、さっきの女生徒だった。
長い髪をおろしており、長めの前髪を左目で隠しているように見える。
教室に少し入ると、数秒そこで立ち止まった。
そして、そのまま辺りを見渡す。
その後また、真ん中の方に歩いてくる。

「ほら、自己紹介」(先生)
「……美那浦 麗。宜しく」(麗)

麗が、無愛想に挨拶をする。
無表情にも、ハリというものがない。
ほどほどにしてほしいものだが……。
当の本人は、まったく気にしていないようだ。

「じゃぁ、二人とも空いてる席につけ」(先生)
「えっとぉ〜。一つが男の子の隣で、もう一つが女の子の隣の席か。女の子の隣にしよっと」(蘭)
「……どこでもいいし」(麗)

そう言いながら、二人とも席に着く。
——————————
そんな感じで、いつの間にか放課後。
すると、蘭がチラッと麗を見る。
麗は、蘭の視線に気づいたのか、ふと目を逸らす。
そんな麗に、ムッと顔をしかめる。
だが、そんなことで蘭は諦めないのか、麗に近づいていった。

「ねぇ! 一緒にテニス部入ろう! はい、決定」(蘭)
「はぁ?」(麗)

麗が驚いたように言うが、そんな暇も与えず、蘭はただただテニス部に向かうだけだ。
とっとことっとこと、麗の手を引いて歩いていった。
——————————
「すみませーん、部長居ますかぁ?」(蘭)
「……テニス部部長は、俺だが?」(?)

今のは、手塚 国光。
テニス部最強であり、テニス部の部長である。
部長が現れ、蘭の目がキラーンと光る。
また、麗の手を引き走ってゆく。

「あのっ! あたし入部希望なんです!」(蘭)
「……私は入るつもりなどない」(麗)
「入部届は出したのか? 女テニの部長ならあそこに居る」(手塚)

手塚と蘭は、麗などお構いなしに話を続ける。
すると、そこには部長らしき人物が来た。
そして、ジロジロと蘭と麗を見る。

「いいわよ、入っても。だけど、条件付き。私に勝てたらね」(?)
「な、何でですか!?」(蘭)

蘭が驚いたように言う。
女テニの部長が、フッと笑う。

「別に普通だよ。あ、名前言ってなかったね。私の名前は、飯野 昧だよ。よろしく」(昧)
「そ、そうなんですか。宜しくお願いします! では、ダブルスですか?」(蘭)

蘭が、部長に聞く。
部長である昧は、フッと笑って首を横に振る。

「シングルスだよ。私とどっちかが代表で戦うの」(昧)

さぁ、試合が始まる。