二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 白悪鬼と黒悪鬼が降臨した【銀魂】 真撰組殺乱編&アンケup ( No.408 )
- 日時: 2011/09/09 18:05
- 名前: 柚莉(●>ω<●) ◆K5Psnlr5tM (ID: Y9gy.IyS)
- 参照: カキコに柚莉ふっかあああぁぁああつぅぅぅぅ!!!!
*第三十五訓 真選組
「は…っ、うっ…」
「杏奈…」
ぎゅっ、と銀時の手を握り、苦しそうに声を漏らす杏奈。
本人は無意識かもしれないが、ここ数時間ずっと銀時の手を握っている。
「あ…っ、…さ…んっ!!」
「杏奈、早くいつもの笑顔を見せてくれ…!!」
銀時は杏奈を見つめながら願った。
*
「これは、酷いわね…」
「土方さんたち無事でしょうか…!?」
「大丈夫アルヨ、あいつ等なら」
「…大丈夫なはずですぅ」
杏里、新八、神楽、咲は順々に言った。
目の前では戦い—いや、乱戦が繰り広げらている。
死体は勿論、飛散るのは赤、紅。
これでは、土方達がどこにいるのかは分からない。
「あたしたちも参戦するか」
「…そうですね」
「行くアルヨ、咲」
「はいですぅ」
杏里、神楽、咲は戦闘態勢に入った。
だが、新八は一人あまり乗り気ではなかった。
「新八、ここは最早戦場だ。死ぬのが怖いなら退け」
「…いえ、僕も戦います」
「よくぞ言ったな。それでこそ男だな。…行くぞ!!」
杏里の掛け声で皆、一斉に戦場へと行った。
*
一方、土方たちは…。
「目を覚ませ、山崎!!」
土方は山崎と対峙していた。
「……」
山崎は無言で土方に襲い掛かる。
それを土方は避けた。
山崎は、目が虚ろで目線は右往左往で表情がなく、無表情だった。
意識があるのが不思議ぐらいだ。
「チッ、総悟!!」
土方は沖田に声をかけ、沖田は山崎の腹を思い切り蹴り飛ばした。
———ガゴンッ。
山崎はそのまま壁へと吹っ飛び背中を強打し、意識を失くした。
「何でザキまで…」
近藤は壁にぶつかり意識を失くしている、ザキを見ながらポツリと言った。
「牡丹、情報の方は如何なんでさァ」
「沖田、後できちんと金払ってねー」
「だとよ、土方」
「何で俺!?」
沖田はちょっと休憩している土方を見て言った。
土方の周りにはたくさんの隊士達が気絶している残骸があった。
「とにかく。牡丹、何か分かったのか?」
「んー、分かったっちゃぁ、分かったんだけどね〜」
「もったいぶらずに早く言え」
「チッ。わーったよ、言えばいいんだろうクソ土方」
「クソは余計だ」
土方は鋭いツッコミを言い捨てた。
「でさ、この隊士が変になった理由なんだけど、絡んでいるのは高杉だと思う」
「高杉ねぇ…。厄介でめんどい相手だなぁ」
土方の隣にいる雅焔が言った。
「確かにちょーめんどい」
近藤の隣にいる瑠架奈がポツリと言った。
「でさー話を戻すけど、高杉は誰かと組んでいるみたいなんだ。その組んでいる相手が厄介なことしてくれたんだよ」
「厄介なこと?」
土方が問い返した。
「そ。相手が真選組中にある細菌を撒いたんだ」
「細菌?」
雅焔が興味津々といった顔で言った。
「まぁ、細菌というか毒薬だ。毒薬の名前を病厄卿(びょうやくきょう)って言うんだが、名前の通り厄介でめんどい毒薬だ。毒薬のくせに体に支障がない代わりにそいつの意識を操れる」
「意識を?」
「病厄卿にはいろんな種類があるんだが、たぶん今回使われたのは俺たちを殺すように作られた毒薬だ。誰かがここの女中と偽り食事にでも仕込んだんだろう。その毒薬を敢えて俺達には食べさせずに下っ端共だけに食わせた。病厄卿はそいつが何かの毒にかかる前に何かしらの病気になる」
「確かに、ザキたちはみんな風邪にかかっていたな。俺たち以外というわけか」
「そういうことだ。あっちは俺たちが隊士達を殺せないのを知っていて仕掛けた所だろうな」
「じゃぁ、俺たち以外には攻撃をしないってことか?」
「そういうこった。ってことで情報料を出せよ、土方」
「何で俺なんだよ!!」
「トシ、頼んだぞ」
「近藤さんまで…」
一人ため息をつく土方だった。