二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 白悪鬼と黒悪鬼が降臨した【銀魂】 番外編うp!! ( No.436 )
日時: 2011/10/07 16:21
名前: 柚莉(●>ω<●) ◆K5Psnlr5tM (ID: FqCQxaZS)
参照: 福潤と小野でぃと神谷の歌最高すぐるだろォォ!!





*番外編 無くなった記憶と———。 後編








「あ、杏。探したんだよ〜」






杏は慌てて目元を服の裾で擦りながら声の主、





「何の用ですねん、糞アホ毛」







「うわー杏酷ーい」



糞アホ毛事—神威はそれほど、傷ついた様子もなく棒読みで言った。





「棒読みで言ってるのバレバレだよん。嘘だねん」


杏は一旦他言葉を切り、ため息と共に言葉を吐き出した。






「それより用って何ねん?」








「あ、そうだった。杏、これから地球に任務があるから行くんだけど杏も来る?」





———地球?




「…ぃ」







「え?」





神威が聞き返すと、









「行くって言ってるだよん!!」





杏は勢いよく答えた。









「神威、杏は行きたいところあるから別行動ねん」







「あーいってらっしゃい」




いってきます、とは言わずに杏はさっさと宇宙船から出た。





杏が完全に見えなくなった後、阿伏兎は口を開いた。





「団長、地球に任務があるなんて嘘だろ」







「そうだけど」




神威はサラリと阿伏兎の問いに答えた。









「だって、仕方ないじゃん。杏、地球に行きたって顔をして何度も言うんだし。たまにはいいんじゃない?」











「もしかして団長、杏のことが好きなのか?」









「どういう発想からそうなったの?杏のことは別に好きじゃないよ」









「(本当だか…)」






阿伏兎はまた、ため息をついた。













神威Side




杏のことを好きかと言われたら正直迷う。







だけど、俺はそう言う感情をすべて捨ててきたはずだ。

そういう感情は弱い己を作るし、俺には強さしかいらないから。







でも、杏が阿伏兎と話していると、何かムカつくなー。


阿伏兎以外でも、俺以外の異性と話しているとムカつく気もする。
んー、何ていうんだろう…モヤモヤするなー。



もしかして、この気持ちが嫉妬とか?
まさか、俺に限ってそんな感情はないはずだよ。






でも、杏とだったら強い子を産めそうだしなー。
杏、強いし。






杏のこと好きなのかな?
否、好きなのかも。



まぁ、このモヤモヤした気持ちの正体は阿伏兎にでも聞けばいいか。









「久しぶりねん、冥」







「何の用かしら?」








「柊杏奈の情報」




杏は簡潔に冥と呼ばれた少女に言った。







「確かにあたしは何でも屋だけど、情報は売ってないわ」








「冥はなんでも屋だねん。だから、情報も知ってるはずよん。というか、知ってるだろだせ」




杏はニコニコ笑顔をやめ、無表情で言った。








「さすがね。柊杏奈は今、大江戸病院にいるわ」










「病院?…そういうことかねん」










「まぁ、あたしは知っていることを言ったわ」











「毎回ありがとうねん、冥」





杏は作り物のニコニコ笑顔ではなく、本当の笑顔で冥にお礼を言い、金を置いていき去っていった。












(ただ、顔を見るだけでいい…)

(それだけで、幸せ…)