二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: リボーン 裏表らぶ! ( No.29 )
日時: 2010/10/03 16:40
名前: 蒼井瑞希 (ID: NN.yKTYg)

  第八話

 うそ、でしょ…?
 信じられないよ…。
 で、でもちゅなの真剣そうな顔を見ていたら、冗談なんかじゃないって思えてきて…。
 私は、ごくりと息を飲んだ。
 もしかして…ううん、きっとそう。
 だから私も、ちゅなの気持ちを分かってあげないといけない。
「ちゅな…」
「……そうだよ、俺、今でもめg「ちゅな…、タコのことが好きだったんだね」……え?」
 幼馴染として、同性ラブ!っていうのはちょっと…と思うけど、それがちゅなの気持ちなら受け止めるしかないよね、うん。理解してあげなきゃ。
「わざと私に優しくしてタコに妬かせる作戦だったなんて、なかなか気付かなかったよ…。でも、言われてみればそうだよね。私がタコと話してたら怒ってたし、さっきは抱き合ってたし…うんうん」
「………」
「同性という壁はすっごく厚いかもしれないけど、私、応援するよ、頑張って!!」
 うわ、私なんかすごくいいこと言ってる…ほろり。
「…………恵夢」
「なあに?相談ならいつでもしてね」
「咬み殺すよ(ごめん雲雀さん!」
「えええええええっ!??」
 なななな何で!?
 私は、ちゅなの気持ちを受け止めただけだよ!応援するって言ったじゃん!
「だ、大丈夫だよちゅな!私はタコに恋愛感情を抱いたりしないからっ!!ちゅなからタコを奪ったりしないからっ!!!」
ひーん、助けてえ!!
「俺は獄寺くんを好きなわけじゃない!!!!!」
「ええええええええええーーーーーーーーーー!?」
(10代目俺のこと嫌いなんすかーー!??)
※通信室にまで聞こえてきたツナの声にショックを受けた獄寺くん
「ちゅな…なんかえええーーって聞こえてきたけど…」
「無視していいしそんなの」
 何気にひどくないですか。
「っていうか…何でそんな間違いすんだよーっ。っていうか俺は…っ!!…………」
「…ちゅ、ちゅな…?」
「あー、もうっ」
 ちゅなはこっちを見て一言。
「と、とにかく、俺が好きなのは獄寺君じゃないの!それだけ覚えとけ」
「う、うん…」
 なんか、ほっとしたっていうかなんていうか…。
 まあ、幼馴染がホモじゃなくてよかった…。
 安心していると、危ないオーラ発生☆☆
「……………まずさ、俺が同性を好きになると思う…?ふーん、恵夢ちゃんにはそんな風に見えるんだ…ふーん、そう…」
 こ、怖い。
 その一言に尽きる。
 第一、もう黒笑もなくなってるし!!
「そんな風に俺を見てた恵夢ちゃんにはお仕置きが必要かなぁ…?」
「ぎゃーーーーーーー!!デンジャラス!デストロイ!!」
 命の危機だよ、これ!何でタコいないの、助けてーーーーーー!
(あっ、そうだ)
「ちょちょちょ、ちょっと待って!」
 私は必死でバッグの中をあさった。
 確かこの中にあったはず…!
「あった…!」
 それは、可愛い包装紙で包まれた二つでワンセットのキーホルダー。女の子のネズミと男の子のネズミで、ふたつをくっつけると、それぞれが持ってるかけらが一つにくっついてハートの形になるの。
 これで何とか命乞いを…!
「この前友達と某ネズミ王国に行った時買ったの!ちゅな、これあげるから、好きな人と使って!」
 本当は、両親に買ったんだけど、まあ、うちの親はこんなファンシーなもの使わないってことで☆ごめんね…。
「…某ネズミ王国って…普通にディ○ニーランドでいいだろ」
「あ、行ったのはシーの方」
「いいんだよどっちでも!!」
 そう怒鳴ってから、ちゅなは私が差し出したキーホルダーを受け取った。
「……」
 そして。
「こっちは恵夢がつけといて」
 と一つを差し出した。
「え…?」
「いいから」
 そういってちゅなは男の子の方を携帯に付けた。
「こんなの恥ずかしくてあげられないの!」
「で、でもそれつけといてその子に誤解されたら…」
「お仕置き」
「つけますつけたいですつけさせてください」
「よし」
 おとなしく私も携帯にそれをつける。
 うん、可愛いな。
「つーか、いいんだよ…誤解なんてされないから…」
「え?どうしたのちゅな」
「何でもない」
「?」
 …それにしても、おそろいのストラップ、かあ…。
 何だか恋人みたいで恥ずかしくなって、私はえへへ、と笑った。
「何だか照れちゃうね」
「……!」
 何だろう、不意に胸が温かくなる。
 それなのに、追い打ちをかけるようにちゅなが
「そうだね」
 なんて照れくさそうに言うから。
 ドキドキが止まらない。
 顔が熱いのは気のせい?
 そっとちゅなを盗み見ると、ちゅなの顔も心なしか赤く見えちゃったんだ。






(何だこの甘ったるい雰囲気は!!!!くっそ、入れねえじゃねえかっ!)
 ツナの言葉が気になり戻ってきたものの、中に入れず、ずっと待っていたGくんでした。