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第1話

桜も散り、段々と暖かくなったある日のこと

「やっばい遅刻するぅ！！」

ドタドタと階段を駆け下りる1人の少女。
一応この物語の主人公だ。

「ちょっとお母さん！なんで起こしてくんなかったの！大事な娘が廊下に立たされても言い訳！？」

「だってお母さんちゃんと起こしたもん」

「もんってきめェ！！あんた何歳ですか！」

「永遠の20代「いってきます」

言い合いしてる間に用意したパンを一気食いする。
顔中イチゴジャムだらけになったが気にしない。(女捨てます！)

「うげェベタベタする！キモイ！」

1人で叫びまくってると目の前には信号が。
しかもタイミング悪く赤。
(何故？！この私が何をしたというの！！教えて神様ァァアア！！！)

しょうがなくその場でストップ。
何度も右と左を見る。
(・・あり・・？)

車が1台も来ない。

(行っちゃう？行っちゃっていいよねコレ。だって何も来てないし。先生、質問です！なんで信号はあるの？それは車とかから君を守るためさ！！)

「ってことで信号無視だぜイエーイ！」

思いっ切り飛び出した。

プーーーーーーーーーッ！

(・・・・え？プーってな・・に・・ィィイイイイ！！？)

真っ赤なスポーツカーが

迫ってきた。

(まじかァァァアアアア！！！)

見事に吹っ飛ばされた、気がした。

岩木紗江、13歳
記念すべき第1話目に、この世からいなくなりました。