二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【怪物くん】 Stand up !! ( No.5 )
日時: 2010/05/09 17:44
名前: じら ◆gMiRbT/E9. (ID: 6p/pMq8e)

気がつくと、俺は草の上に寝転んでいた。


頭上の葉の間からは白い光が溢れんばかりに差し込み、俺の眼球を直撃している。

たまらず目を閉じた。
俺は悪魔族。
できれば光を直視するのは避けたいものだ……

と、そこまで考えた瞬間、忘れかけていた光景が、記憶の底から一気に突き上がってきた。

まぶたをあげると木漏れ日が猛烈に目を焼いてきたので、勢いよく上体を起こした。

思い出したくない。
考えてみれば、なんて情けない光景なのだ。





鞭が俺を痛めつける。

デモリ—ナが俺を用済みだと吐き捨てた。

胸に激痛が走り、俺は何かを叫んでいた……







かつては実働部隊として活躍していた俺が。 

主に用済みだと罵られ、人間界に捨てられた?


俺がなぜ。

なぜこんな恥辱を背負わねばならんのだ。

怪物どもがいなければ今頃は————!


「あああぶな———い!!」

顔をあげた瞬間、顔面に何かが直撃して、俺は一瞬何が起こったのか理解できずにいた。
ぱちぱちとまばたきをしていると、青空と芝生を背に、見覚えのあるような子供が走ってきた。

「ごめんなさ……ってうわあ! お前!!」

駆けてくるなり汗まみれの顔で驚いたそのガキを近くで見た途端、俺の脳裏を電流が駆け抜けた。

人間の子供はあらゆる種族の中でダントツに嫌いだが、こいつはその上のレベル。
いや、もっと上のレベル————




「貴様は……!」