二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 揺-tayuta-  あ、キャラ絵完成でス ( No.92 )
日時: 2010/05/27 19:37
名前: 超電波人間Z ◆i9wQCXHO3o (ID: 9IMgnv4t)
参照: ニコニコ動画を見るためにぜひともE-Mailをゲットしたい今日この頃

「どーあってもヤツを殺る気か?」

そう声をかけられ、直芭はハッとした。銀時はニタァ、と笑った。
木刀が鞘から離れ、直芭の腹部に叩き込まれた。
加減は全く無い。
直芭はぎゅっと胃が変形するのを感じ、口から胃液がこぼれた。

「ぐぅッ このヤロッ!!」

直芭も負けじと鞘を銀時の胸に叩き込んだ。
無論、加減は無い。
銀時は「おえッ」と言って、後退した。

両者睨みあい、一歩も引かない。



16@本気というものはいざというとき意外は使うな

「はぁ〜ぁ。いいねぇ、でもソレで本気かい?白夜叉は木刀だし、理不尽女王は抜刀してないし。
どーせなら本気を見たいなァ」

土管の上の男はひじを太股に付け、頬杖を付いた。
ソレを見た秋津は、男に話しかけた。

「それだったら笹行、アンタの刀をやればいいじゃんか」

男は笹行というらしい。
笹行は「あぁ!成程!」と感嘆し、刀を放り投げた。

___瞬間だった。
直芭はいっそうその目を光らせた。
秋津の目が、銀時と直芭から落ちてくる刀に移った。





____今だッ


直芭の刀がいよいよ鞘から引き抜かれた。

「あぁーきぃーづぅーッッ!!!」

そう叫び、秋津の左肩を思い切り抉(えぐ)った。
秋津は一瞬直芭を見、「あーあ」と呟いたような気がした。


銀時の木刀を握る手がブルブルと震えている。

新八と神楽が呆然とコチラを見ている。

楊も、礼迩も、魂が抜けてしまっているかのように呆然としている。


凍った空気の工場の中で、落ちる刀と吹きだす鮮血だけが時を刻んでいた。






「本気、見る前にカタついちゃったねェ。うーん残念。」


笹行の冷たい笑い声がさらに空気を凍らせた。





その言葉を聞いた理不尽女王の殺意は、笹行に向けられた。









白夜叉はただ窓を見ている。





_____夜の色が濃くなっている。