二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】銀ノ鬼ハ空ヲ仰グ—白銀の鬼姫— 【イメソンUP】 ( No.48 )
- 日時: 2010/09/23 16:43
- 名前: 李逗 ◆Dy9pHDxQUs (ID: 7.F5HCJo)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第四訓 空腹のピークって過ぎると食欲失せるよね
翌日の10時ごろに起きた時、既に銀時兄ィは居なかった。
テーブルの上にはパチンコ屋の新台入れ替えのチラシが載ってたから、大方店の開店に合わせて出かけたんだろう。
初めのうちはすぐ負けて帰ってくるよって、神楽と笑ってたんだけど。
新八が来て、ざっと掃除して、太陽が空のてっぺんに昇っても、銀時兄ィは帰って来てない。
時計の針は一時半を回ってた。
「お腹空いた」
「お腹空いたアル」
って言って、神楽が冷蔵庫を開けて中を覗き込む。そして大袈裟な溜息を吐いて、あたしの隣に戻ってきた。
もう何回目だこの行動は。
冷蔵庫は空っぽ。勿論お菓子も無い。
あーあ、ちょっとマジで
「腹減ったんだけどォォ!!」
「冷蔵庫もお腹も空っぽネェェェ!!」
「うるせーよ!! 僕も腹減ってんだよォォォ!!」
「ンだと!もう吐きそうなんだよ!!空腹のピークで既に吐き気してんだよ!!」
出掛けて何か食べようにもお金無いし。
気持ち悪いし。
あたしのお金も300円しかないし。
イライラが爆発寸前まで昇った丁度その時、玄関がガラガラって開いた。
「皆の銀さんが帰って来たよォォ!!」
その能天気な声が聞こえた瞬間、あたし達三人のイライラは最高潮に達して。
……気付いた時、あたし達の目の前には死んだモサモサが転がってました。
*
「まァそれで? パチンコ大勝しちまって? ノリノリで帰ってきたのにさァ、何で三人から竜巻拳食らわされなきゃなんねーの?」
「私達がどれだけ待ってたと思ってるアルカ!!」
めっちゃ怖い顔してるけど、口の周りにケチャップつけてちゃ全然怖くないよ神楽ちゃん?
「そうだよ、それと銀時兄ィ、もう空腹のピーク超えてて食欲いつもの半分も無いよ」
「テメーの食欲の半分は普通の奴が腹ペコの時と同じだから良いんだよそれで!」
あぁ、そういや攘夷戦争の頃、食料全部食べちゃってものっそい銀時兄ィ達に怒られたなぁ。
その時、ウエイトレスがあたしの料理を運んで来てくれた。
鉄板の上の肉はジュージュー音立ててる。
「テンメ和月ィィ!! それめっさ高ェ奴じゃねーか!」
怒る銀時兄ィをよそに、今度は新八が頼んだ黒毛和牛ステーキが運ばれて来た。
ものスゴイ太い奴。
「新八テメーもかァァ!!」
「ちょ、銀さん五月蝿いですよ。騒がないでください」
その時。
立ち上がった銀時兄ィの肘があたしのステーキに当たって、ガシャンって落ちた。
マジでかぁぁ!!
「おいコラ天パ返せや! あたしのステーキ返せやァ!!」
「誰のおかげで食べれると思ってんだコラ」
あたしは基本的にラーメンあれば良いの!
テメーも道連れだってばかりに、あたしは銀時兄ィのグラタンに手を伸ばした。
「万事屋の旦那じゃ無いですかィ?」
多分、この声が無かったらグラタンは今頃床の上だったと思う。