二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】銀ノ鬼ハ空ヲ仰グ—白銀の鬼姫— 【第四訓UP】 ( No.54 )
- 日時: 2010/11/07 20:03
- 名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: MQ1NqBYl)
第五訓 お腹減るとイライラする人っているよね
「万事屋の旦那じゃねェですかィ?」
あたしの斜め後ろから、何処かで聞いた事のある声がする。それもつい最近、昨日とかそんぐらい。
いやいやいや、まさかね。
もしあの時の真選組の男なら、あたし神様嫌いになるよ。いや元々嫌いやけど。
あたしはゆっくり首だけで振り向いた。
其処に居たのは瞳孔開き気味の男の人と、藍色の髪であたしと同い年くらいの女の子、それと。
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」
昨日会ったドS狩人だった。
嗚呼、神様はあたしの事嫌いなんでしょうか。いやあたしも嫌いだけどね。
「てめー、昨日の銀メダルじゃねーか!」
「銀メダルって呼ぶなやァァァ!!!」
言い争いが始まりそうになった時、ふいに銀時兄ィが口を開いた。
「何だ何だァ、和月。お前多串君達と知り合いなのか?」
多串君って誰ですか。
「誰が多串君だァコラ。オイ総悟、コイツの事か?この前話してた銀髪帯刀女ってのは」
「そうでさァ、土方さん。どうします、連れて行きますかィ?」
あ、多串君で瞳孔開き気味な人の事だったんか。土方って真選組の副長だ、確か。名前位なら聞いた事がある。
「えー、別に連れて行く必要無くない? めんどくさい。 刀貰って行けばいいじゃん、それもめんどくさいけど」
「寥、テメーは黙っとけ」
そう言ったのは、藍色ショートカットの女。寥って呼ばれてた。
あたしより少し身長高いみたいで、見上げなきゃいけなかった。
「何言ってるネ、このドS!! 和月は連れて行かせないネ、断固拒否アル!!」
「そうだよー、多串君。和月連れて行ったらコイツ一時間で全部食っちまうぜ、屯所の食いモン」
「銀時兄ィ、その台詞はいらない。あっ、店員さーん特大黒毛和牛ステーキ一人前くださーい」
「此のタイミングで頼むの!?」
新八がツッコミ入れてきた。
存在忘れてた、ごめん新八君。
「いや腹が減っては戦は出来んって言うしね?」
「……此れ戦なの?」
戦だよ、あたしの腹は再び絶賛合唱中だよ。
既にあたしは空腹でイライラし始めてる。
「とにかく、屯所に来て貰うぜィ」
ドS——総悟って呼ばれてた——が、あたしの左腕を掴む。
ふざけんなって振り解こうとした丁度その瞬間、
「有る金全部出せェェェ!!!」
嫌がらせですかこれは。