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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【3z】 刹那恋鎖。 ( No.62 )
- 日時: 2010/05/13 01:20
- 名前: 牙暁 ◆NIJKkC7BnA (ID: 3r6DhwLS)
【青春雨模様】(前編)
男共が最も神経を張り巡らす一日でもあり。
恋する女の子の為にある様な最高な一日でもある。
『バレンタインデー』
今日が其の聖戦の日だった。
「ゲ…傘忘れた…」
下駄箱でポツリ。
外は土砂降り。
こんな日に男の子に相合傘を頼んでもロマンの欠片もない。
仕方なく、忘れ物らしき傘を広げて校舎を出ようとした所、同じクラスの桂さんに引き留められた。
「おい、其の傘ちょっと見せてくれぬか?」
「あ…うん」
「……此れは俺の傘ではないか。京、如何いう事だ」
「いや……」と諸事情を説明すると、流石学級委員長の桂。
「俺の傘に入っていけ」と優しく私を迎えいれてくれた。
「ありがとう」
「礼には及ばぬ。少女漫画なんかでよく有るような事じゃないか」
「………あ、うん」
ちょっと可笑しい桂さんの発言は置いておいて、ちょっぴりキュンとくる私。
土砂降りでも中々じゃない、なんて思いながら歩く。
私は桂さんが好き。
そして今も桂さんが好き。
でも、桂さんは妙にモテる。
だから、今一緒に帰っている此の時間は桂さんを独占してるみたいで嬉しい。
ず っ と 、 続 け ば 良 い の に
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