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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》 ( No.2 )
- 日時: 2010/05/09 18:58
- 名前: right ◆TVSoYACRC2 (ID: zuIQnuvt)
- 参照: http://d.hatena.ne.jp/sgr5/
プロローグ
数年前 来神高校
「いぃいいぃざああぁぁあぁやぁあぁああ!!」
という、獅子の咆哮のような怒号と、何かが激しく壊れる音というのはこの学校では日常茶飯事だった。
その声と音を毎日のようにこの来神高校に響かせるのは、平和島静雄と折原臨也の生徒二名。折原臨也が平和島静雄をまるで、自分の捨て駒を弄ぶかのようにからかい、そして平和島静雄をイラつかせている。その彼のイライラは即ち暴力。そのイライラが頂点に達すれば、それが暴力と化し、暴力が折原臨也を追いかけ、平和島静雄と折原臨也の校内(または校外)鬼ごっこが発生する。
それが、ここの『当たり前』。
だが、その『当たり前』がプツンと糸が切れたように、朝はなかった。原因は不明。両者のどちらかが学校を欠席したか、はたまた仲直り……はありえないだろう。もしそれが起こったなら、気持ちが悪い。今日は雪でも降るのでないかという気持ち悪さ。彼らは、どうしても仲が悪いといけない、犬猿の仲なのである。
それにしても静かだ。この静かさを逆に気味悪がっている教師や生徒もいるが、静かだ。嵐の前の静けさ、というべきだろうか。でも静かだ。これが『普通』というものだろう、きっと。
——しかしそれは一瞬のオアシスで、幻であった。
オアシスが、幻が消えたのは下校時間。
何かが割れる音、何かが崩れる音、何かがぶつかった音、そして平和島静雄の怒号。
二人が来た、来てしまった。
また、怪我人が出てくるにちがいない。
そして、次の『当たり前』がやって来た。
一人の青年を連れて。
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