二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》 ( No.3 )
- 日時: 2010/05/21 19:05
- 名前: right ◆TVSoYACRC2 (ID: zuIQnuvt)
- 参照: http://d.hatena.ne.jp/sgr5/
第1話 「悪鬼羅刹」
東京・池袋
俺は普通の人間。それは自分を表すのに最も不適合な称号で、最も適合な称号でもある。この矛盾、可笑しいだろう? 普通の人間だからこそ、そんなことが言える。嗚呼、嗚呼、俺ってとても『普通』だなあ。
——彼らとは違って。
俺が此処池袋に来たのは……何年前だっただろう。とりあえず俺の過去について話そう。そこから分かるはずだ。
——俺が高校生一年生の時、父が交通事故に合い、四十八という若さでこの世を去った。もともと父は俺が小さい頃に母と離婚しており、気づけば十数年俺との二人暮らし。つまり、父が死んだとき、俺はひとりになってしまっていた。ひとりになった俺は、知りもしない親戚に葬式をやってもらった。葬式を開く金などない俺を哀れと思ったからだろう。
その父の葬式のときだった。父の仕事仲間だったという男に、会ったのだ。名は「岩草」。岩草に父の実家に行くよう言われた。そんな岩草が言うには、彼は父の幼馴染らしい。彼は父の両親——つまり俺の祖父母に面識があり、連絡先も知っているという。そういえば、祖父母にまだ父のことは言っていなかった。当たり前だ。連絡先も知らないでどう連絡する。しかも、会ったことも、顔を合わせたこともないのだ。父から何も教えてもらってなどいない。どうしろという、父よ。
岩草に連絡先を教えてもらい、祖父母らしき人物と電話で連絡を取った。
『……もしもし?』
か細く、今にも消えそうな弱い老婆の声が電話の受話器から聞こえた。
「もしもし、初めまして。江乃口伸幸の息子の竜輝です」
彼の声は至って冷静で、冷たい。
なぜだろう、父が死んでも俺は悲しくなんてなかった。
——祖父母には、大体の事を知ってもらった。
自分が、江乃口伸幸の息子だということ。その伸幸が交通事故で死んでしまったということ。伸幸は既に離婚をしていたという事。そして、結婚していたということ。
祖父母の話からすると、父は祖父母には何も知らせていなかったようだ。ただ、唯一彼らが知っていたのは、仕事をしていて恋人がいたということ。でもそれはずいぶんと前のことらしく、彼らも自分もそして岩草も驚いていた。
驚いていても仕方が無いので、俺は祖父母に一緒に暮らして良いかと尋ねた。もちろん、祖父母はそれを了承した。父のことを幾分悲しんでいるようだったが、その分俺を大事にしてくれるという。だが、祖父母の家は東京の池袋にあるらしく、今俺が住んでいる茨城からはかなり遠い距離。高校は茨城県内。……どう通えばいい。
次の日には、俺は電話越しで担任に全てのことを話し、俺は転校することとなった。転校にはいろいろと手続きが必要なようで、俺を哀れだと思っている担任と岩草に殆どやってもらった。高校の転校先は既に決まっていた。
担任から、転校先に勧められたこの——
来神高校に。
○第2話へ続く○
—あとがき的なもの—
なにこれごたごた。竜輝性格違うw
祖父母が池袋に住んどるって…w
自分オワタ\(^o^)/