二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】 妄想シンドローム・R12 【夢短編】 ( No.4 )
- 日時: 2010/05/25 16:14
- 名前: 柏木その ◆NrQDiBQfmg (ID: ZYR2ZLjZ)
ぽかぽかとした、この昼下がりが好きだ。
縁側で、彼女、月白ひよのはうとうととまどろみながら思う。
(あとは…そう、視界の端にちらちらと汗臭い男共が映らなければ最高です)
仕方がない事なのかもしれない。
なんてったって此処は天下のチンピラ警———もとい真撰組屯所で。
そしてそこが、私の仕事場でホームグラウンドなのだから。不本意ながら。
「とりあえず、土方さんは服着て素ぶりしてくれないですかね」
「あぁ゛?あっちーだろ。やなら見んなよ」
素知らぬ顔で上半身裸で素ぶりをする土方。そして更に。
「…じゃあ近藤さんはせめてパンツはきませんか」
「おいおい馬鹿言っちゃいけねぇぜひよのちゃん。むれるだろ」
「むれねぇよ。てかさっきから必死で目をそらしてる私に気を使えゴリラ!」
渋々と向こうで近藤が服を着ている気配を感じ、ほっと息をついたのもつかの間。
「あれ、何ひよの仕事サボって……って何でかたくなにこっち見ないんでさァ」
「ちょ…もういきなり現れたかと思ったら何でパンツ一丁!?見れませんよそんなの!」
「アララ、意外にうぶじゃねぇか」
「いいから近づかないで下さい。水ポタポタ垂れてますよ。っていうか」
———っていうか
「もう皆いい加減にして下さいよぉぉぉぉ!!」
何、ここはセクハラの巣窟なんですか?
涙目になったところで、
「ひよ姉ーー!!」
いたいけな少年の声がした。ああ、天の助け!
【晴太君は大変な疑問を残して行きました Ⅰ】 真撰組/ギャグ
ある事件をきっかけに、その少年、晴太がひよのになつき、出入りするようになったのは最近の事。
ひよの曰く、花魁の町の子という事で最初はすごい距離を置いてたらしいが、
本人はいたって純粋無垢ないい子であって、今じゃすっかり溶け込んでいる。
「晴太君こんにちは。今日はどうしたんですかっ?」
「あ、うん、ひよ姉に聞きたい事あって!」
「いいですよー。何でも聞いてくださいな!」
「えっとさー、 でぃーぷきす って何?」
そう彼は純粋無垢でいい子——————え?
「———ごめんなさい。よく聞こえませんでした。何ですか?」
「でぃーぷきすって何?」
無邪気な視線で少年は、もう一度全然無邪気じゃない事を言った。
ディ ー プ キ ス ? WHY?
「………………」
その場にいた全員、もとい土方、沖田、近藤、ひよのが目を見合わせる。
今までざわついていた空気が、水を打ったように、一気に静まりかえった。何この気まずい空間?
とりあえず5秒前まで談笑してた皆の突然の能面のような顔がすごく怖いです。
ああ、そうこうしてるうちにも、晴太君はワクワクと私の答を待ってる訳で。
「オレ市内見回りいってきまーす」
真っ先に口を開いたのは沖田。
ちょ、ズルイ!それはズルイです沖田さん!いつも好んで見回り何かいかないくせに!!
「待っ……」
「俺ちょっとお妙さんとこいってくる」
次に立ち上がったのは近藤。
ねぇ、何でこのタイミングですか?どうせ向こうも待ってませんて近藤さん!行かないで!
「やっ……」
「あー…、なんだ、まあ、そういうことだ」
気まり悪く土方も退室。
全っ然意味分かんないんですけど……土方さん!
やっ、ちょ、私を一人にしないで!この空気の中!
「〜〜〜〜〜っ」
前にはキラキラした瞳で答えを待つ晴太。
月白ひよの、現在進行形のピンチです。
*to be continued*