二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: あまつき【天竜桜*〜ココロノ君へ〜*】 ( No.12 )
日時: 2010/05/21 18:12
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

お久しぶりですw

「——二人とも、いた!」
「——鴇?」
「——遅いぞ、お前」
鴇時の大きな声で鴇時と同じ位の歳の女と男が振り向いた。
女の方の名は朽葉で男の方は篠ノ女紺と言う。
三人は調度、坂神神社の当主銀朱から来るよう言われていたのだった。
そんな三人は合流したのに少し安堵したようにゆっくりと進む。
「篠ノ女、何で置いて行くんだよ…俺をさ!」
「あ?それはお前の足が遅いだけだろ」
「確かに。私も紺の意見に賛成だ」
「ちょっ?!酷くない、朽葉?!」
他愛も無い会話だが、この前まではありえない光景だった。
鴇時なんかは行き成り江戸の町に来たばかりでワケが分からないのだ。
紺との接触は鴇時が江戸の町の体験にあっただけ。
朽葉なんかは、鵺に襲われていた鴇時を助けただけなのだ。
だが、三人は幼い頃から一緒にいたというように笑顔で話していた。
「それにしても…おかしいぞ?さっきから二時間位たっているのに日の位置が変わってない…。それにいくらなんでも二時間歩いて建物の陰さえ見えないってのはありえないだろ」
その言葉に朽葉は何かに気付き言う。
「まさか…故意に迷わされている、と?」
紺は右手で前髪をグシャッとした。
「くそっ!!呼びつけておいて良い態度じゃねぇか。大体、あの襟巻き親父からして気に食わなかったんだ。「北へ」じゃねぇよ!案内するなら最後まで責任持ってから案内しやがれってんだ」
苛立ちによって紺の口からは本音が漏れた。
鴇時はジッと空を見た。
そしてハッとして紺に言う。
「ねぇ、前にさ!!日の高さで大方の時間が分かるって言ってたよね?」
「ん?」
鴇時の言葉に少し思い出せない紺に「ほら、博物館で初めてあった時!」と言った。
紺は少し思い出してあぁ…と言う。
朽葉は太陽の位置を見て言う。
「この位だと…羊の刻ぐらいかな」
「羊の刻っつうことは昼の八つか…——。午後の一時から三時の間だな」
鴇時はそれを聞いた後、近くの木の枝をポキッと折って何かを描き始めた。

     第8話 〜思いつき〜