二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: あまつき【天竜桜*〜ココロノ君へ〜*】 ( No.24 )
日時: 2010/06/19 07:55
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

「貴方は…——どうして今になって?」
右目の瞳に問いかける。
右目はハンッと少し笑ったように声を漏らした後言った。

 ——“『今になったのは他でもない。…我は白紙の者の監視をする竜なのだからな』”——

「そんな事…知らない!」
初めて告げられた言葉に菖蒲は驚いた。
確かに天竜人は裁く者であり、この世の天網を新しく直すと言う使命があった。
だが、白紙の者を監視するとは聞いてないのだ。
竜はククク…と笑って彼女に言う。

 ——“『確かに、お前は知らない事だろう。だが、我の目を持っていると言う事は監視をする役目もあるのだ。嫌だとは…——言わせんぞ?もし言ったなら、お前を食いちぎってやっても良いな』”——

「——っ…」
正直、菖蒲はこの言葉を聞いて嫌だと思った。
しかも竜の目を持った時からなど知らない。
だが、この竜の目は…——それを否定してしまうと自分の体を食うと言う。
理解できるはずがない。
だが、理解しないと自分は…——またあの時のようになってしまう。
ゴクリと喉を呻らせた後、菖蒲は覚悟を決めた。
「…では、監視はどうすれば良いのですか?」

 ——“『何、簡単だ…。白紙の者と一緒に行動し、全ての真実をこの目に見せれば良い。帝天も我もお前を信じているのだからな』”——

「…分かりました」
少し震えた声で菖蒲は言って、神社の方へと歩き出した。

       第12話 〜監視〜