二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: REBORN!青き霧のセカイ  作者名アオイに変更 ( No.49 )
日時: 2010/08/04 14:57
名前: アオイ ◆wLSWAKdp4g (ID: lOah4y4E)


沢山の火柱を前に、綱吉と恋時は呆然としていた。
「・・・これは、お前の霧の守護者がやっているのか?」
綱吉の問いに、恋時は小さく首を振って答える。
「・・・いや、琉乃じゃない。琉乃はこんな幻覚出した事がないよ。出したとしても———すぐに具合が悪くなって倒れる。六道骸・・・の仕業じゃないのか??」
綱吉は何も言わなかった。
恋時がハァとため息をつく。
「・・・自分の守護者の術ぐらい覚えなよ、ボンゴレ10代目」
そう言うと恋時はチャキッとバグナウを構えた。
綱吉もそれにならう。
「———じゃ、行くよ」
途端にボウッと恋時の腕にオレンジ色の炎が灯る。
恋時は物凄いスピードで走り、一気に綱吉との距離を詰めた。
踏み切り、空中で一回転したかと思うと、右手が綱吉めがけて唸りを上げる。
綱吉はそれをグローブで受け止めた。
綱吉は恋時に言った。
「———速いな」
「当たり前。どんだけ特訓したと思ってんの?」
そう言った瞬間、恋時の視界が反転した。

「———っっ!!!!」

気付いた時には、恋時は床に叩きつけられていた。
綱吉が恋時の攻撃を受け止めた時、既に綱吉は恋時の手首を掴んでいたのだった。
綱吉が恋時に言う。
「特訓した時間なら、俺もお前に負けない自身がある」
恋時がニヤリと不気味な笑み浮かべた。
恋時は咄嗟に綱吉の足首を掴んで思いっきり引っ張った。
綱吉は驚愕の表情を浮かべて叫ぶ。
「!!!!しまっ———!!」
バカァッ!!と綱吉は地面に減り込む。
その反動で空中に投げ出された恋時は、そのまま綱吉の腹の上へ着地した。
「ぐぁっ!!!!」
ゴファッと綱吉の口から大量の血が吐き出される。
恋時は綱吉に言った。
「噂どうりの男だなぁ、ボンゴレ10代目候補。あんたは甘すぎるんだよ」
恋時は足の力をさらに込める。
綱吉はキッと恋時を睨んだ。
「・・・・・・・・・・・・・・な・・・」
「ん?何て??負けを認めます、か?」
綱吉は恋時に向かって手を突き出して言った。

「———・・・俺の上に軽々しく乗るな、だ」

ボァァァァァァァァァァッッッ!!!!!!!!!!!
綱吉の手から物凄い量の炎が噴出し、恋時を襲う。
しかし、その選択は綱吉の体を痛める事と同じだった。
綱吉は恋時によって地面に減り込まされてるのだから、そのような状況で炎を噴出すれば、更に地面に減り込む事になる。
綱吉はそれを承知の上で、このような選択を取ったのだ。
恋時は遠くまで飛ばされ、壁に激突しそうになったが、一回転し壁を蹴ったので、そのまま無傷の状況で着地する。
煙の向こうで、綱吉がユラリと立ちたがったのが確認できた。
「———その状況でまだ戦うつも「そうだ」
恋時の言葉を遮った声は、恋時の真下から聞こえた。
「な!?」
ゴッシャァァァァァァッッッ!!!!!!!!!!
気付けば、恋時は壁に叩きつけられていた。
尋常じゃない、力だった。
綱吉は冷静に恋時に告げる。
「何度もやられたって、俺には仲間がいる。勝たなきゃいけないんだ。———だから、可能性がある限り、俺は戦い続ける」
恋時はぼんやりと、その声を聞いていた。
もう、体が限界だった。
体が悲鳴を上げていた。
ドサリ、と綱吉の前に倒れる小さな体。
マフィアにしては、幼すぎる。
恋時は綱吉に言った。
「・・・止めを刺さないのか」
「・・・まだお前達は発展途上だからな。殺すのは勿体無い」
恋時はふっと笑った。

「———本当に、噂通りの甘いボスだ」