二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+テニスの王子様+* 短編小説集 ( No.27 )
日時: 2010/06/16 21:02
名前: 永遠 ◆Mo6BD6zXCI (ID: HnQQx7lG)
参照: 永遠。イツマデモ、限リナク続クコト。…貴方ヲ永遠ニ愛シマス。

“現実での夢 2話”


瑞生が四天宝寺に来てから、二週間が過ぎようとしていた。

「なんや、キャラが未だに掴めんなァ…」
白石はジャれている、金太郎達を見ながら言う。
「誰のや」
謙也が言うと、白石は小さく指を刺す。

「神田や。巧いことキャラ誤魔化されてる気がするんや。なァ、財前」
白石が話を振ったのは、隣に居る財前。
「俺は知らんすわ」
そういうと、金太郎達を見つめる。

「素直やないなぁ。……、ん。どないしたんや。神田」
白石の目の前に居たのは、神田 瑞生。
「金ちゃんが言ってたけど、毒手って本当??」
少しだけ首を傾ければ、髪が揺れる。

「あぁ、ホンマやで」
白石がニコッと笑いながら言うと、後ろでは金太郎の叫び声。
「馬鹿らし…」
瑞生は小さく呟くと、白石の傍を離れた。

「……」
財前が瑞生の方を見つめていたのも、気が付かずに。


***[放課後]


「ほな、ま「あら、瑞生。お帰りなさい。……、お友達??」」
誰かの声がすると思い、全員で後ろを向けばそこには笑顔のお母さん。
「……、ただいま。じゃぁ、今日は有難う御座いました」
瑞生は笑顔から一変、無表情になるとペコッとお辞儀をする。

「あ、あぁ。ほなな」
「またな。瑞生ちゃん」
「みーずき!! また明日も遊ぼうなぁ!!」

ブンブン手を振っている金太郎を装い、瑞生は無表情で家の中に入ってしまった。


***

「それにしても、凄い変わりようなんやないっすか…」
今まで何も言わなかった財前が口を開く。

「気になるやろ」
「気になるわけないやないっすか」
「嘘付けや。顔に書いてあるで。“気になってしゃぁない”ってな」
「……、ふざけんといて下さい」

白石と財前の言い合いが終わる前に、挙手したのは金太郎。





「なァ、白石ィ!!































 財前の顔に落書きなんて、






































 書いてあらへんで?? なのに、何で分かるん??」


その発言に財前以外の者、全員がため息をした。

「そ、それよりも蔵リン!! なにか対策はあるん??」
彼を“蔵リン”と呼ぶのは唯一人。
四天宝寺でのデータマンであり、頭脳明晰は120%と言う天才しょうね、いや少女だ。

「……、居るやないか。アドバイスくれる人間が一人」
白石はそう言うと、携帯をポケットから取り出した。
そして、慣れた手先で電話をかける。

























































『———————————はい、もしもし』

























































































「久しぶりやな。俺、なんやけど」