二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *+テニスの王子様+* 短編小説集 ( No.36 )
日時: 2010/06/18 21:12
名前: 永遠 ◆Mo6BD6zXCI (ID: HnQQx7lG)
参照: 永遠。イツマデモ、限リナク続クコト。…貴方ヲ永遠ニ愛シマス。


“現実での夢 3話”


「久しぶりやな。俺、なんやけど」
『私の知り合いに“俺”と言う方は居ません。因みに、関西弁の方も』
「な?! それはないわー。分かるやろ?? おr『ツー、ツー、ツー、ツー』」

白石の必死の講義も聞かず、一方的に切られてしまった電話。
響いてくるのは、空しい音。
それから……、

「は〜い!! 久しぶりやわぁ」
小春の弾んだような声。
「えぇ、おるよ。凄くヘコんでるで?? ええんか??」
小春はしまいに「ややわぁ」とか言っていて談笑を楽しんでる模様。

「ちょい、貸せ」
白石は小春から携帯を奪うと、耳に当てる。
向こうはとても静か。

『それで、何の用ですか。白石さん』
透き通るような声が、白石の耳に入っていく。
「あぁ、あんな」


***


『私に、聞かないでくださいよ。そういうのは苦手なんです』
向こうに居る彼女は、大きな溜息。
だけど、少し唸り声が聞こえるというコトは、きっと考えてくれているんだろう。


(なんだかんだ言うて、面倒見がええんや)


頬が綻んだ。なんて言うのは、内緒だ。

「“紫音”しか居らんかったんや」
『小春さんは』
「あれは、別モンや」
『怒られますよ。絶対に』
「紫音が言わん限り大丈夫や」
『凄い信用ですね。何時か、痛い目見ますよ』
「はは。気ィ付けるわ」

向こうが静かになったと思ったら、紫音が発する。

『ネックレス、とかどうですか。後は、リストバンド、とか』
「運動系と、文化系??、やな。対照的過ぎるで」
『文句言うなら、聞かないで下さい。じゃぁ、私はこれで』
「あぁ。小春達も待っとるから、また遊びに来てな」
『気が、向いたら』

そう紫音は呟くと、電話を切る。
また残ったのは、空しい音。
だが、今回はちょっと違う。





***[次の日の放課後]





「はぁ?? 何で俺が…。って、痛いんだけど?! 部長さん!!」

2年の廊下で響いているのは、神田瑞生の叫び。

「ええやん。暇なんやろ??」
「暇じゃないから!! 今から、家帰って漫画読んで、アニメをぉぉぉぉ!!! 引っ張るな!!」
「暇やん。まぁ、まぁ、時期部長の強さぐらい見たって損はせぇへんよ」
「ったく。これだから嫌なんだ。人生なんて下らないゲームだよ」

小さく溜息混じりに呟いた声は、誰にも聞こえることはなかった。
























「嘘、だろ。マジで、コイツ、光君な、ワケ??」
フェンスをぎゅっと握りながら、同級生の勇姿を見る。
「な?? 損は「損どころじゃねー!! すっげーよ、光君」」
当の本人は、目をキラキラ輝かせて試合をじっとずっと見ていた。





***


























何故だろう。










































凄く、ドキドキした。










































嗚呼、結構、面白いゲームになりそうだ———————————……。