二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 〜鏡音リンレンでオリジナル〜コメ募集! ( No.9 )
- 日時: 2010/05/22 13:12
- 名前: 燈玖黐(ひくり) (ID: lFtUuTXy)
罪——。
それは、あたしにとっては重すぎた。
第2章
グシャ、
嫌な感触。
妙に柔らかくて。腐った臭い。
リンは、下を見た。
死体だらけだった。
リンは、ただ冷たい目でそれをみた。
「あたしのせいで、みんなこうなったんだ」
恨む人、たくさんいるだろうな。
リンは、空を見た。
青い空なんてない。
あの頃の、空なんてない。
今は、真っ黒の雲と焼け焦げた家。
そして、地を見れば。
死体。
「あたしの罪。それは——。存在してるだけで”罪”」
これを、知ったのは2ヶ月前。
それを、聞いた時。
どうして、あたしなの?って思った。
だけど、もう考えるのがめんどくさくなった。
考えるのをやめた。
そうすれば、楽になる。逃げられる
そう思ってた。
だけど、違う。
ただ、罪が増えるだけ……。
もう、そんな罪背負えなくなる程。
罪を背負った。
逃げたいのに逃げられない。
自分の心、自分の罪。
決してそれを許さない。
あたしの中にどのぐらいの罪があるのだろう。
ド———ン!!!
大きな爆発音が聞こえた。
「あ、また人が消えて逝く……」
「ゲホッ!か、母さん!!こんな血まみれになって……」
さっきの爆発により、少年の母と思われる人が瀕死状態になった。
一人の少年が、母を抱き上げ。
「レンッ……!お願いがあるの。あの子を救ってあげて……。あの子を救えるのは。弟の貴方よ」
母は、レンの手を握り。
握る力が弱まり。
静かに目を瞑った。
「か、母さん!!?あの子って誰だよ!!」
母の体温は、冷たくなって逝く。
「か、母さん……。う、うわああああ!!」
この戦争で、俺の大切な家族がいなくなった。
この戦争のせいで、戦争の始まりは一つの国を奪い合う為の戦い。
でも、本当にそうなのか?
もう、どうでもいいや。俺にもう失うものは失くなった。
でも、”あの子”って誰だ?
ただ、それだけが頭に残る。
「弟……。俺に姉がいたのか。」
レンは、空を見上げた。
真っ黒な空を——……。