二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜鏡音リンレンでオリジナル〜コメ下さい! ( No.91 )
日時: 2010/05/26 21:02
名前: 燈玖黐(ひくり) (ID: qrnJbgt/)

第5章

「リン。はい、ココア」

俺がこう優しくリンに言っても。もうリンの声は聞こえない。

返事は帰ってこない。

ただ、俺が持ってるココアを笑顔で受け取るだけ。

辛いんだろう?無理しないで笑顔を作らないないでくれよ。
こっちまで、胸が痛む。

自然に、涙が出るだろ……。

「今日も。雪が降ってるな」

レンは、唇を噛み締めて窓の方を指差した。

リンは。コクンと頷くだけ。

寂しいんだろう?辛いんだろう?

なら、もう一度。君の声で君の本当の笑顔で。
”寂しい””辛い”って言ってくれよ。





寂しいよ!辛いよ!暗くて何もなくて怖いよ!

どんなに、声をだそうとしても声がでないの。
全部、全て全て消エテイクノ——。


でも、雄一消えないのは貴方だけの笑顔。
それが、私の支えになってるんだよ。



だから、私が消えるまえに
私が生きてた証が必要なの。

貴方に忘れらないように——。

私は、手探りでレンを探した。
パッと私の手を掴んでくれる貴方の手。


暖かくて、とても心地いいの。

そして、伝わってくるの——。

”アイシテル”

それが、優しくて安心するの。

「どうしたんだ?リン」

私は、頑張って口を動かして”ピアノ”って言う。
レンは、すぐに気付いてくれる。

レンは、私の手で字を書いてくれる。

”ピアノがどうしたんだ?”

私は、”レンが弾いてて、私が歌った曲。あれが私の生きてる証だよ”

ゆっくり一文字一文字唇を動かした。

レンは。茫然としていた。
そして、大きな声で泣き始めた。

「うっ!うっ!消えないでくれよ!ずっと一緒にいてくれよ。俺を置いてかないでくれよ」

レンは、リンを抱きしめた。

大好きだから、愛しいから

一緒に居たいんだ。だから俺を一人にしないでくれよ







レンが、私に抱きついてるのが分かった。

私は、レンを抱き返した。

レンの温もり。暖かいよ。優しいよ。


”大好きだよ”声に出来なくても

私達、心はつながってるよね?

だから、聞こえるよね?
私達の心の声——。