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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロな日々【曲長短編集】 ( No.3 )
- 日時: 2010/05/21 18:21
- 名前: 雲丹 ◆HCrIwjIY4M (ID: KoErH5Nm)
第一話
西暦2×××年
あるところに孤独な一人の科学者がいた
彼は一人のロボットを作った
その名は————
「博士。朝デス起キテクダサイ」
静かな研究室に響く声
彼女がボーカロイドのリンの手には淹れたてのコーヒーがある
研究室の椅子でうたた寝をしている博士に声をかける
「うん…ハッ!い、今何時!?」
「七時半デス」
「ふぁ〜。二時間もうたた寝しちゃったか…さて続きやるかなー…」
レンは大きなアクビをした
「ウタタ寝ジャナクテチャント休ンデクダサイ
人間ニハ睡眠ガ必要ダトインプットサレテマス」
リンが坦々と説明をする
でもレンはニッコリ笑って
「そうはいかないよ。一刻も早く完成させたいんでね」
「何ヲデスカ?」
レンの前にコーヒーの入ったコップを置く
「君の “心”
まだ足りない。一つだけ出来ないんだ
“心”と言うプログラム」
真剣な顔でリンに話かける
「君に教えてあげたい。喜ぶ事、悲しむ事———
とても素敵な事だから……」
「———ワタシニハ理解ガ出来マセン」
「うん。でもいつか———」
リンの頭を撫でながら
きっと“奇跡”が起るよ———
アナタはソウ言ッテワラッタ
デモ———アナタハモウイナイ
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