二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ家の毎日【VOCALOID】 ( No.162 )
日時: 2010/05/29 19:28
名前: *yuki* ◆R61No/hCwo (ID: yjS9W/Zh)

…どうやら話は本当のようだ。

今さっきリンから電話があった。
田中家からトラックが大量に走って行ったと…

普通に引っ越ししたと言え。まわりくどい。

……で、かわりに来たのがアイさん。
ふうん。ほー。へー。

ダメだ。思考回路がわけわかんなくなってきてる。

「えっと…驚きましたか?
その、ゴメンなさい…」

今にも消えいりそうな声で、アイさんは頭を下げた。

「えっ、いや別に、アイさんが謝ることじゃないし。
まあものすごく驚いたけど。」

「そうですよね…。ぱくっ」

え?

いやまてまて、今ぱくっという音が…

「あ、レンさんも食べますか?チョコ。
私チョコ、大好きなんです。」

………。

「た…食べるけど…」

アイさん、もしかして天然なのか?
困ったな、これ以上天然が周りに増えると…

「…あ…
ゴメンなさい!変なこと言いだしちゃって…
私たまに、天然っ…ていうの?しちゃうらしいんです…
普段は普通で大人しいのにって。
友達がそう言ってました。」

恥ずかしそうに慌ててチョコをしまう、アイさん。

…その友達、けっこう解析力あるな。

ま、「たまに天然」なら、大丈夫そうだ。

……ふうん…。

「チョコ、好きなんだ。
甘いもんが好み?」

「い、いえ…私、クリームとかは苦手で…
チョコだけが大好きなんです!
チョコはもうっ、あのちょうどいい甘さ加減といい、やわらかさといい、最高なんです!!」

いきなり力説しはじめたアイさん。

ああ、わかった、この人はチョコに関すると、変になるんだな。

うん、だいたいキャラがつかめてきたぞ。

すると、遠くから声がした。

「レン君!」

ナギ姉がかえってきたんだ。

「!…そ…その人、誰…?」

驚いて…というより、なんだ?困ったように言うナギ姉。

「えっと…黒音アイさん。
その…今日、俺たちん家の隣に引っ越してきた人。」

「えぇ…?」

不思議そうになるのも、まあ無理はないな。

「ナギさん、ですか?
これからよろしく…お願いします。」

「あ、はい…。」

まだよくわかってないみたいなので(しつこいようだが無理はない)、
田中さんが急に引っ越したことなどを簡単に説明すると、
どうやら納得してくれたようだ。

「そうなの…じゃああらためて。
私は涼音ナギ。よろしくね。」

「はいっ」

挨拶もすんだところで。

「そろそろ家、帰るか?」

「ええ、そうね。
アイさんも早く家にいったほうがいいでしょうし。」

「リンたちともいろいろ話さないとな。」

俺たちが立ち上がると、アイさんも立ち上がり、コクンとうなずいた。