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「アーイ！」

遠くから袋をさげて手を振るリンさん。
…あら、ナギさんはどうしたのかしら。

こっちに小走りで近づいてくる。

「ナギさんは？」

「えーっと、なんか毎日の日課がどうたらこうたらとか言ってた。
先帰っててだって。」

毎日の日課…？なにかしら、それ。

「だから、溶けちゃう前にはやく帰ろっ！
みんな待ってるよ、きっと。」

「あ、はい、そうですね…。」

坂道をくだる。
行きはよいよい帰りはつらい…
とかあったけど、私たちは逆だわ…。

歩くたびにゆれる袋。
つたわってくる振動が、アイス欲…いや食欲を加速させる。

あの種類、まだ食べたことのないチョコアイス。
楽しみだわ〜♪

……なんて考えてると、家に着いた。

「じゃ、あがって。特においてくる荷物ないでしょ？」

「あ、でも、10本買ったから、残りの9本は冷凍庫に入れとかないと…」

「そう？じゃ、はやくしてね。」

…なんか、リンさんも冷静を保とうとしてるみたいだけど、ホントはウキウキしてるのがわかる。

うん、暑い日に食べるアイスは格別だものね。

よし、そのためにもはやくいこっと。