二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ家の毎日【VOCALOID】 ( No.342 )
- 日時: 2010/06/12 15:00
- 名前: *yuki* ◆R61No/hCwo (ID: yjS9W/Zh)
リンのトンデモ発言にみんなが驚き。
そして、おそるおそるというふうにナギ姉が口を開いた。
「だ、大丈夫なの?怪我、しちゃうかも……よ?」
すると、リンは不思議そうにナギ姉を見て。
「なんで?どうして怪我するの?
私みたいな料理上手が、そんな失敗するわけないじゃない。」
馬鹿だなあ、なんか悲しくなってきたぜ、ああ。
というかいつもならいいが今回はダメだ。
さすがに姉が出血するのをわかっていて止めないわけにはいかない。
「待て、うんそうだな、お前は料理が上手だけど、
でも今は、時間も大切だし、そんなことやってるよりも早く次のことにとりかかった方がいいと思うぜ。」
どうだこの正論。さすが俺。
14年間こいつのそばにいただけあるだろ?
「そうよ、レン君の言うとおりだわ、ね、リンちゃん。」
「む〜、ルカまで……。」
頬をふくらませるリン。
それにしてもルカ姉さんはきっと、自分がリンに血を出させてやろうと考えてるんじゃ……
ハッ、いかんいかん、変な想像はしてはいけないな。
すると。
「でも、時間なんてかかんないもんね!
私の腕だったら一分で終わるわよ。
だから、貸して!」
「え?」
と、リンがいきなりナギ姉から包丁を奪い取りやがった。
「あああ、リンさん、危ないわよっ」
ナギ姉は取り返そうとするが、
ギュッと右手で柄を握りしめているリンからそうするのは無理だと思い、なにもできない。
「おいリン!やめろってば!
怪我するぞ!指切るぞ!それでもいいのかよ!」
つい声を荒げてしまうが、本当にざっくりいっちゃったらどうすんだよ、
逝っちゃうかもしんないじゃん!
「もう、うるさいなあ、集中できないでしょ!」
あ、おいっ……
リンは右手をリンゴのほうにもっていき。
そして…………
3分後、馬鹿野郎の悲鳴が聞こえることになる。
「うう〜……」
とりあえず俺の部屋に連れて行くと、
リンは切った指を嫌そうに見ながら、情けない声をあげていた。
「だから言っただろ、まあそれぐらいでよかったけどさ。」
切り落とすとかだったらホントにグロくなるぜ。
「うるさぁい、早く消毒しなさいよね!」
「はいはい……」
適当に返事をして戸棚をのぞく。
……あれ、薬ないなあ。
そうだ、この前きれちゃってたんだっけ……
仕方ない。
「リン、指出して。」
そう言うと、リンは不機嫌そうに無言で指を近づけた。
まるで怒りを俺にぶつけているようだ、おかしいよな?
そして処置を終え、絆創膏を取りに行くと、
「レ、レン?!」
「?」
なぜだろう、リンは顔が真っ赤になっていた。