二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ家の毎日【VOCALOID】 ( No.4 )
日時: 2010/05/23 06:30
名前: *yuki* ◆R61No/hCwo (ID: yjS9W/Zh)

*新しいお友達!*


ある日曜の早朝。

静かな住宅街のなか、一軒だけにぎやかな(というよりさわがしい)家があった。

「リン!リーン!おーきーて!」

「はにゃあ…?」

「もー…。」

どうやら騒がしい原因はこの初音ミクのようだ。

「ちょっとミク…。大声出すなっての…。今5時だぞ?近所迷惑!
そしてなぜみんなを起こそうとするんだ?」

ふあ…とあくびをしながらレンが言った。
まだパジャマ姿で髪もぼさぼさだ。

「?近所迷惑?なんで?」

不思議そうな顔をするミク。
ああ…本当にコイツはなにもわかってない。とレンは思った。
でもそれが初音ミクなのだ。わからないなら教えるしかない。

「うるさいから。まだみんな寝てる時間だろ?日曜だし。
たまの休みの幸せな睡眠時間を誰かの大声でぶち壊されたら誰だって嫌じゃないか。」

レンは落ち着いて説明する。自分もぶち壊された一人なのであるから、かなり怒っているのだが、怒っていては始まらない。
レンはこれまでの経験を考え、そう思った。

「ふーん…よくわかんないけど。
えっと、みんなを起こすのは『ナギいらっしゃいパーティ』の準備をするためだよ!」

『ナギいらっしゃいパーティ』ね…。

今日は涼音ナギが来る日。つーか生まれた日。
VOCALOIDとしてできたものは、このボカロ家にくる。
…という意味不明な設定だけど、許してくれと作者が言ってましたとさ。

まあ、そんなわけでパーティはする。そりゃあな?盛大にお祝いするよ。新しい家族ができるんだし。
だけどさ。

「なんでこんな朝から準備するんだよ!そんなに大変な準備なのかよ?」

…こんなこと言ってもどうせ…

「え?時間はたくさんあったほうがいいから…。ね?」

にこっとするミク。予想したとおりの答えだよ。
ああ、俺はもう我慢が出来ん。

「…じゃあ、いいかミク。よく聞け。6時になったら起こせ。
それぐらいならみんな起きてくれるかもしれないからな。以上。オレは寝る。」

あ、うるさくするなよ〜といいながら、レンは自分の部屋に行ってしまった。

「あ、ちょっと!
…なによも〜。冷たいんだから。ナギのことどーでもいいの?このハクジョーもの!」

ぶつくさ言いながら階段を下りていく。そして…

「え?」

自分の足の下に何もないことに気づく。

「……。」

ああ…落ちる…
ミクはそんなことを考えながら、近所中に音を響かせて落ちていった。