二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ家の毎日【VOCALOID】 ( No.56 )
日時: 2010/05/24 16:13
名前: *yuki* ◆R61No/hCwo (ID: yjS9W/Zh)

日曜日。

「いい場所とれたねー!桜がよく見えるー!」
ミクの緑色の髪の毛が、風になびく。天気は良好だ。

歌戸公園は、広ーい公園で、桜がきれいなことで有名だから、この時期になると、いつもにぎわっている。

そしてにぎわっているのにいい場所が取れたのはなぜかというと、それは、
リンが他の人たちをおしのけたからである。

「この歌戸町のアイドルリン様が来てやったのよ!
さっさとそこをどきなさい!」

とな。ちなみに、俺らボカロ家のことは、町中に知れ渡っていて、
ミクが天然なことも、リンが馬鹿なことも、ルカ姉さんが怖いことも全部みな知られているわけだ。

「けっ!あの女、誰のおかげでそこに座れてると思ってんだ。感謝しろや。ったく。」

「リン、暴言を吐きすぎ。俺は感謝してるからさー。
ありがとありがと。」

「……。レンだけじゃダメなのっ!」

ハハッ。ま、リンもわりと機嫌いいみたいだし。やっぱ来てよかったな。

「ね…レン君。きれい、でしょ?桜。」

「ナギ姉。…うん。ありがとな、ナギ姉が教えてくれなきゃ花見してなかったかもしれないし。」

ミクも、リンも、ルカ姉さんも、カイト兄も、メイコ姉さんも、みんな、笑ってる。
笑顔って…桜に似合うんだな。そう思った。

「ナギ姉のおかげだよ。」

「え?な、なにが…?」

不思議そうなナギ姉。
なんか、猫みたいだな…。

「にゃーん。」

え!?

「あ、レン君、ネコちゃん!かわいー…。」

ナギ姉の指さす方向には、三毛猫がちょこんと座っていた。

びくったー。なんだよ、ホントにナギ姉が猫になったかと思ったじゃんか。

「ちょっとー、レン!ナギ!早くお弁当食べよーよー!」

「いつまでも話してないで…もう準備できたよっ!」

「あ、うん。ゴメン。」

「ホラ、酒もたくさんあるから!」

いや、俺ら未成年ですけど。

…フフ、とナギ姉が笑った。
俺もつられて笑う。

それでは。

「いっただっきまーす!」