二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ家の毎日【VOCALOID】 ( No.90 )
日時: 2010/05/26 21:45
名前: *yuki* ◆R61No/hCwo (ID: yjS9W/Zh)

「おいし〜。
これ、どこのケーキ?」

「それは…カイトさんがもらってきたものよ。
っていうか…口の周り、すっごいクリーム付いてるわ。」

えっ、うそっ、と慌ててなめるリンさん。
ちょっとお行儀悪い気が…。

「も〜、やだ〜。
…でも、ホンっとこれおいしい!私が今まで食べてきたものの中でいっちばんおいしい!!」

太陽みたいな笑顔で言うリンさん。
そして、言いながらもケーキを口に運び続けている。

「そんなに喜ぶなんて…でも、お礼はカイトさんに言ってね。」

「あーい。わかりまひたー。」

口にものをいれながら喋るのも、行儀悪い気が…。

「…ごちそうさま!」

最後にぺろりと口の周りをなめるリンさん。
…かわいいから別にいいのかもしれない。

フォークをお皿に置くと、

「ありがとー、ナギー!」

階段をのぼりながらこっちを振り返り、ニコッとした。

だからお礼を言うならカイトさんにだってば。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

さて…。

今は4時。やることも無くなっちゃったわ…。

…レン君の部屋でも行こうかしら。


コンコン。
扉をノックしてみる。…返事がない。

どこに行ったのかと、廊下を歩きまわっていると、
リンさんの部屋から彼の笑い声が聞こえてきた。

ここに居るのかぁ…。

もどろっかな。邪魔しちゃ迷惑だし。
……けど。

なんか気になる…。

と思ってると、あれ?体が壁にくっついてる。
やだ…。これって盗み聞き?

ダメ、こんなことしちゃ。もどらなきゃ。
そう思ってるのに。体が離れない。

……どうやら脳はここにいろと信号を送っているようだわ。仕方ない。

…仕方なくないわね。

そんなこと考えてると、話声が聞こえてきた。

「だからさー、ホントに気になるんだよ。
あの時、なんて言ってたか。教えてよー。」

あの時って…どの時?

「いやだってば!絶対!いーや!」

…??

「頼むよ!なっ?」

「聞いてなかったレンが悪いの!べーっ」

「いや、風で聞こえなかったんだってば!俺のせいじゃない!」

…そんなに知りたいことって…なんなの?

「いやだってば!しつこいなぁ。
…だいたい、なんでそんなに知りたがるの?全然…たいしたことじゃないし。」

あら、リンさんと思考がリンクしてる。

「いやあ…なんでだろうね。」

「なにそれ!」

ホントになにそれ。

「とにかく!お・し・え・ろ!」

「い・や・だ!
もー、私、ちょっと一階いってジュース飲んでくる!
大声だしっぱなしでのど乾いたし。」

え。

ガチャ。

…今の音は、扉が開く音かしら。だとしたら…まずい?

「…ナギ?どうしたの?」

不審そうな声。
そうね。私の行動…かなり不審ね。

「……………」

どうしよう。なんて言えば…。

「うん…。とりあえず、一階いこ。」

…はい。ゴメンなさい。