二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 柏手に弧を描く【薄桜鬼】 ( No.10 )
- 日時: 2010/06/10 17:07
- 名前: 卍鄙城卍 ◆8TM.1EWlaA (ID: 5PvEL/lW)
短編 触れて居たい。
沖田 総司
今、この僕には二つの顔と二つの過去を持つ人間が傍に居る。
以前_鬼神と呼ばれた両利きの隊士だ。
名は、
春頭 薙淺。
名前からにして「女」と解るのが当たり前なんだけど、現職新選組一番組副組長として僕の下に居る。
何時も笑って、泣いて、普通の人間に近かった。
否、人間だった。
普通は“変若水”を飲むことによって
羅刹になる。
でも彼女の場合違う。
生まれた時から羅刹としてた。
それを知ったのはつい最近だけど。
でもある日さ、
パッと消えた。
最初の目撃者はこの新選組の副長、土方さんが見た。
すぅっと蛍の光が空に飛ぶように春の身体が薄くなって消えたって。
信じられないよ。人類として。
「沖田、巡察だ。・・・沖田?おい、起きているんだろが、」
と僕・・・春の自室の前で土方さんが居る。
「何ですか・・・巡察ならh「平助は居ねぇ。今お前と阿倍しか動けねぇ」
「・・・わかりましたよ。」
と僕と阿倍君は屯所から出、路地やいろんなところを見廻してた。
何の異常もない。
只、平凡。
「紫君、帰ろうか?」
「あ、、、はい。沖田さん、具合悪いんですか・・・?」
「ううん。僕は大丈夫さ。新人の君は大丈夫かい?永倉君の特訓とかキツくない?」
「大丈夫です。僕だって。。。」
そのあとは聞き取れなかった。
でも、こういったのだろう
『僕だって、春頭さんの様に強くなって、誰かを守れるために強くなりたいんです』
春の様にか・・・
なら、強くなってよ。
僕が守れなかった分
君が、春を守れるように。
その夜、早めに寝ることにした僕は
どうもねつけなかった。
何か愛しくて、
暖かさがなくて、
いろんな感情が混ざり合った。
ふとその共通点が脳裏に浮かんだ。
_春がいないから寝れないんだ。_
「会いたいよ・・・あいたいよ・・・」
と人知れず僕は淋しがり屋だ。
表の顔は黒くて冗談交じりの事を言う僕とは裏腹に裏の顔の僕は泣き虫で淋しがり屋だ。
『そう言うところ・・・本当に変わんないんだから。』
聞きなれた声が聞こえた。
障子の奥から声が聞こえ、そして見慣れたことのある姿をした影がぼんやりと映った。
「は・・・・・る・・・・?」
驚きのあまり何も言えない。
死んだはずの彼女が
消えたはずの彼が
僕の前に現れた。
『ごめん・・・ごめんなさい。。。こうすることしかできなかったんだよ・・・』
「君が泣く面何て・・・久々だね。」
『五月蝿いなぁ・・・でも、今だけだよ。。。私はもう、、、本当にいなくなっちゃうんだからね。。。?』
「っそんなことはさせない!!」
と障子を開け、抱き締めた。
その感覚は僕が知っているもので、大好きなぬくもりだった。
『・・・必死。そう言う所、、、惚れちゃうんだよ。』
と抱き締めた僕の顔をしなやかで儚い指で僕の口角をあげ、ふれあうだけの口付けをした。
「ねぇ。。。転生は?転生は出来るんだよね!!?」
『解らないよ。。。この姿で戻りたいよ。そうすれば貴方に愛してもらえる。それに・・・私だって愛してあげれる。。。』
「もし、僕以外に新選組全員が君を願えば戻るの?」
『かもしれない。。。泣きついてたら神様だって堪らないよ。。。可哀想だって。』
「よくいうよ。。。」
と今度は僕から口付けをした。
『ん・・・沖田長っ・・・』
「長くないよ。君の温もり、手放したくないから。」
(春頭side)
手放したくないから?
嘘だ。。。
何時も何時も
誑かせてた・・・でもそれでもいい。
愛してくれるのなら、愛するのならいいんだ。
暁に空が染まる頃までには
沖田と何回も愛撫ってたが
私自身が先に寝るところだったが
沖田が先に寝てしまったようだ。
寝言が最期の声だとしたら・・・
ありがたく貰っておこう。
「もし・・・・死んだ・・・り、消えたり・・・・した・・・ら、僕・・・は、、、君を・・・薙淺を・・・探す。。。スゥ」
本当に可愛い。
朝が来て、そして、暁に空が染まる頃、
土方さんが沖田の部屋に入ってきた。
「・・・何で変な体制で寝てやがるんだ。沖田」
「ん・・・んぅ」
『だ、駄目!!今起しちゃっ!!』
「・・・薙淺?」
『もう消えちゃう存在ですが。。。この文、明日。。。それか今日、皆集まってよんでください。』
「もう・・・消えるのか?」
『かもしれません・・・』
俯いて土方さんは沖田を起こした。
「あっ・・・」
『本当にココマデ・・・アリがとウ。』
「っ薙淺アァァァァァ!!!!!!!!」
(沖田side)
僕が寝てなくって君と話していればっ!!
君と長い間いれたはずなのに!!
今の自分が憎い。。。
そして、薙淺は消えた。
昼間、土方さんが薙淺が渡した手紙を詠んだ
『拝啓 新選組の組長様方
覚えていますでしょうか。
春です。
この文を見ているということはもう死にましたね。
もっと生きていたかったな・・・
お願いと言えばお願いですが、もし、
生まれ変わった及びあのころの姿で戻れた場合、許してください。
ごめんなさい。。。 』
何で、、、何で君が謝るんだよ!!
どうして・・・
神様、どうか、どうか僕等組長達の愛しい彼女を今ここに呼んでください。
_願わくも届かないこの恋心。神は気付いてくれるのだろうか?_
end.
あとがき
あれ、土方さん夢・・・?否否違うなww
ん。。。とどうしましょうかww
西洋ネタのハロウィンとかいれますかww
ではww