二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 柏手に弧を描く【薄桜鬼】 ( No.5 )
- 日時: 2010/06/08 16:59
- 名前: 卍鄙城卍 ◆8TM.1EWlaA (ID: 5PvEL/lW)
春之陣
四. 春、花見と共に居酒屋へ行く
「いきなりだが、新たに入る事になった、阿倍 紫と、としの幼馴染み、凩羅紫 谺だ。皆宜しくしてやってくれ。」
と近藤さんが皆を講堂に呼び、それを伝えたかったのだろう。そのあと千鶴はいきなり谺に口説かれていた。
「ねぇ、君さ、名前は?」
「えっえと・・・雪村 千鶴です。」
「千鶴ちゃんかぁ・・・ちょっとさココの他の場所教えてくれないかな?」
「えっ・・・はっh「ちーちゃん。」あ、春さん」
ちーちゃん、こうしてあだ名を呼ぶのはこうしている時だけで唯一元女の剣士(現在男)、春頭 薙淺が過ぎった。
「ちーちゃん。あのさ、そんなひーさんの何だっけパシリじゃないや訳わからない人はどうでもいいけどさ、阿倍君何か怯えてるんだよね。だからさ、阿倍君を優先するべきだよ。そう思うだろ?沖田。」
「うん。僕も同意するよ。」
と沖田 総司が薙淺の方に歩きながら答える
「は、はぁ・・・」
「じゃあさ、ほら。」
と手を差し伸べ阿倍の方へ行こうとするが、
「おいおいそれはないだろ。」
「「おっさんは土方さんに教えてもらえばいいでしょ。少女たらしが。」」
「阿倍・・・さん。よかったらココの場所教えてあげましょうか?」
「え、あ・・・いいのかな?」
「はい。」
と阿倍と千鶴は教えに行った
夜、大広間にて土方が阿倍や沖田達を呼びだした。
「折角新しいのが来たんだ。花見しながら酒を飲むぞ。たまにはこういうのもいいだろう?」
と行くことに
「ただし、薙淺。。。御前は今日だけ女として行け。」
「っざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
絶叫を上げた。
「うぅっ・・・」
「可愛いよ。」
と胸元を少し開け碧いアゲハ蝶が描かれた着物というより浴衣に近いのを着て髪は何時も結ってるところより少し高く髪の上の一部を御団子にし、残りはそのまま何もせず結った服装に土方、沖田は欲情してしまう。
「まぁ薬も丁度切れたが明日からまた薬が来る。今日一夜、自分の身体を確認し、揺らがせてみろ。そして身体を誘ってみたりすればいいだろ。特に俺を・・・」
と最後は小声で聞き取れなかったがまぁいいかと薙淺は土方の隣に
「桜綺麗・・・」
「千鶴もそう思う?」
「あ、春さん。」
夜、満月で活気のある京都のとある居酒屋で土方達とは違う隣の部屋で夕涼みしていた千鶴の隣にひょっこりと薙淺が出る。
「そういえば千鶴はさ、裏を通ってもっときれいに見える場所知ってる?」
「えっ?」
「ほら。コッチに来なよ。」
と立場は逆転し、薙淺が千鶴を抱くように千鶴の肩を胸元に寄せギリギリおちるか落ちないかぐらいの所までつめた
「えっはっ春さん・・・」
「ほら。。。綺麗でしょ。ここの桜は咲くのが早いし長く咲くから、、、暑いのにまだ満開」
「あ、ありがとうございます・・・」
「私も正直驚いてるんだよ。土方さんがさじっとしていろってこれがさ、私に初めて命令つけたのがさ、千鶴ちゃんの体制なんだよ。」
「へ・・・」
「あ、ごめんごめん。。。やりすぎた?」
「いいえ・・・その・・・嬉しかったです。」
「そっか。じゃあさ、戻ろう。」
「千鶴ー!春ー!早く来いよー!」
と酒で酔ってるせいか顔を薄らと紅潮させ平助が襖をあけて呼んだ。
と二人は行った。
「酒じゃんか・・・糞。」
生菓子と御膳の汁物を食べて目の前にある酒と杯を凝視しつつもため息交じりで言う。
「春さん、二十歳過ぎていますよね。なのに何で飲まないんですか?」
「否。。。ちょっと。」
「酒には強いんだよ。春。でもね、後が可愛らしくて、襲っちゃってそれを見てた平助が春に言ってそれ以来飲まないんだよ。」
「特に土方さんと沖田の酒癖も酷いけど。。。」
と背後から話に交じってきた沖田を殴ろうと右手を振りあげようとしたが軽々と受け止めている沖田。
「あ、、あの、」
「どうしたんですか?阿倍さん」
「さっきから土方さんと藤堂さんの姿が見えないのですが・・・」
「・・・アレか。。。」
と薙淺が呆れる。
斎藤も分かっている。
アレとは
土方と其処の通路で説教等をしているのだろう。
先程から怒声が耳を貫いている。
「薙淺。行って来なよ。」
「いきなり下の名で呼ぶな。」
「はいはい・・・春、土方さん吹っ切れると男女問わず襲うから。いって来て平助を戻してきなよ。」
と指差す方を向くと・・・
行きたくないという拒絶が自分の勘が身体をこわばらせる。。。
「ひっ土方さん!!」
「はっ春!!」
と押し倒されている平助。
やっぱ沖田の予知は合っていた。
「ったく・・・土方さん。早くどいてあげてくださいよ。」
「五月蝿い!!」
と刀持って振り回して手で受け止めて平助引っ張ってアッチに戻して今この空間には土方と薙淺だけだ。
「ん・・・薙淺か。」
「否、「薙淺か」じゃないっ・・・し。」
と途中途中謝罪の言葉を並べつつみねうちではなく本当に斬ってきた為勿論人間だから血は出る。が、止め処なく滴って碧い振袖は紅く薄く変わり始めている。
生憎包帯が見当たらなく手を舐められる羽目。
「・・・っぁ」
「すまん。。痛かったか・・・?」
「否。。。そういうんじゃっなくって、、、くすぐったい。」
と身動ぎながらも答える
「そうか。。もう血は出てない。戻ったら包帯を巻け。」
「はい・・・」
と戻って風呂に浸る
「はぁ・・・」
と大きな今日で何回目の溜息だろうか。
(何で振り回してたんだろ。。。土方さん。)
と心内ごちゃごちゃでそれが気に食わないのかワーワー煩くなんかあれで。
そうしてたら
鬼の副長御降臨。
「あ・・・・土方さん。」
「何だ。薙淺か。」
「だから何ですか。」
とちょっと強めに言った。
「否。。。本当に可愛らしいな。何時理性が吹っ切れるか。。。」
「吹っ切れたのはつい帰ってくる寸前でしょう。」
「ははっそうだったな。でも今擦れ擦れだ」
「はぁっ!?」
ギリギリ逆上せそうだった薙淺はすぐ、あがった。
「ふっ・・・あの時は違う。沖田の事だ。。薙淺を使ってくると思った。そこでアイツを呼びだして・・・でも本気で酔ってたからな。。。」
「おや、随分はやくあがったね。人肌恋しかった?」
「ちがっ!!」
と言いかけたと同時に氷菓子を口に入れられた。
「この氷菓子美味しいでしょ?もっと欲しかったら僕を誘ってよ?」
「いい。でも美味しい。。。」
「ちぇ・・・じゃあいっしょに寝ようよ。こっちにおいで?沢山可愛がって僕だけのものにしてあげるよ。」
「っっっ・・・」
「可愛がってあげないよ?」
「それだけ・・・嫌だ。」
「だよね・・・・君は母親の愛情も受けていない。。。僕で・・・僕の愛情は君の母親以上のものだよ。」
「・・・甘えてもいいの。。。?」
「うん。さぁ、胸に飛び込んできなよ。お兄ちゃんって言ってもいいよ。」
「・・・お兄ちゃん。。」
「可愛い。もう寝よう?薙淺さ、もしかして、一緒に寝るの・・・嫌?」
「ううんっ・・・温もりに慣れないだけ。」
この日の夜は俺にとって
沖田の温もり、
久々の暖かさが俺の身を包んだ。
春之陣
五. 愛しいのに。。。何で。 に続く