目が覚めたら色のない世界にいた。音もない、風もない。変にシンプルなこの空間に、何とも言えない不気味さを感じた。——名前、年齢、種族自分の簡単な基本情報しか思い出せない。何故、自分はこんなところにいるのか。何故、この空間に色はないのか。疑問はたくさんあるのに、それを拒むように私の頭に白いもやがかかり思考を邪魔する。神楽、14歳、夜兎。私はここで何をしているのだろう。