*Prologue*———また今日も、命の灯が消えていく。彼は、それをただ、黙って見ていることしかできないのです。灯をつけることも、消すことも、彼にはできません。死神の、彼であっても。実行しているのは、“鎌”なのですから。なにもできない。ただ、命の期限を知っているだけ。退屈になった少年は、人間たちの生活の中に、紛れてみることにしました————。