二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【VOCALOID】×【イナズマイレブン】 ( No.139 )
日時: 2010/06/26 13:02
名前: 空紅 ◆.cU92yuIQo (ID: 1lVsdfsX)

仲良く市場を歩いていく二人。
町の人は、夏未を見ては頭を下げ、夏未は軽く微笑みます。

「あ!なつねー見ーつけたっ!」
「なつねー!」

くりくりした瞳の女の子と、白い髪の女の子。
夏未は笑い、風丸は顔を隠します。
———人間になっている今、素顔は見せられないのです。

「あら?どうしたの、ハクにネル。」
「あのねあのね、オレね、ハクに料理ならってるの!」
「そうね。ハクの料理はとってもおいしいものね。」

なごやかに話す夏未とネル。
ハクはもじもじしながら聞いています。

数分話したあと、ハクとネルは手を振って帰っていきました。

「……貴女は、みんなに慕われているんですね。」
「ミクが紹介してくれたのよ。」

夏未は、嬉しそうに話します。
風丸も笑顔で聞いています。

そのとき、装飾品の店の前で夏未の足が止まりました。

「これ……。きれいね。いくら?」

夏未が手に取ったのは、金の首飾り。
ハートの形をしています。

「いいですよ、私が買いましょう。ただ、少し金色は苦手で……。」
「え、なぜ?」

不思議そうな目で風丸を見つめる夏未。

「いえ……。私は、死神なので。金色の物を身につけると、
 消えてしまうんです。」

その言葉を聞いて、夏未は目を見開きました。
慌てて金色の首飾りを戻し、銀色の首飾りを取ります。
そんな夏未を、風丸は不思議そうに見つめました。

「どうしたんです?」
「こっ……これは、あなたと付けたいの!
 あなたが消えたら、“友達”が居なくなるわ。」

夏未の言葉に、風丸はゆっくりと笑いました。
首飾りを買って、夏未に渡します。

「どうぞ。」

夏未は受け取り、大切そうに抱きしめてから首飾りを
すっと二つにしました。

「これ、真ん中で二つに割れる首飾りなの。
 あなたが一つ付けていて。」

そう言うと、夏未は風丸の首に首飾りを架けました。
自分にも付けます。

「おそろいよ!」
「そうですね。」

二人は仲良く笑うと、屋敷への道を帰りました。