二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【VOCALOID】×【イナズマイレブン】 ( No.90 )
日時: 2010/06/18 19:57
名前: *yuki* ◆R61No/hCwo (ID: yjS9W/Zh)
参照: 勉強なんてくそったれ☆

「うわっ!」


次に二人がやってきたのはどこかの城下町でした。

「にぎやかだね、ここも不思議の国なのかな?」

「そうだろ、また面白いことあるかもな♪」

二人はにっと笑ってから歩き出します。

すると。

空から、ひらひらと、トランプが舞い降りてきました。

「これ……スペードのトランプだ。」

「裏は?なんか書いてないのか?」

アツヤが、士朗からトランプをとり、裏返してみると、そこには。

『このトランプを見た者へ告ぐ。

我が国の王子は、病におかされた。
我こそは病を治せるという者は、すぐに城へ来い。
成功した者には、ただいなるほうびを与える。』

……と、きれいな字で書いてありました。

「王子かあ。
行ってみようよ、もしかしたらなんとかできるかもよ?」

「そうだな、ここは不思議の国なんだからな。」

アツヤはトランプを投げ捨て、堂々とそびえたつ城に向かいました。
そしてそれに士朗もついていきます。


けれど、トランプがもやもやになり、消えてしまったことなど、二人は気付かないのでした。





「ダメだ。」

「なんなの、あれは。」

「治せるわけがない、あんなもの。」

士朗たちが通る、城の廊下は、
嘆く大人たちもたくさん通りました。

そして二人を見ると、
『子供のくせにできるわけがない』
という冷たい、見下した眼でにらみつけるのでした。

でも、彼らはそんなことは気にせずかのように、ずんずんと進んでいきます。

自信にあふれたその姿。

はたして、二人は、王子の病を治すことができるのでしょうか————?