二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D,グレイマンⅡ 数百年後の終焉再来オリキャラ募集 任務募集 ( No.168 )
- 日時: 2010/07/11 23:30
- 名前: 亜倉歌樹 (ID: EE/vzbC4)
「——で、千年伯爵と一緒にいたその子、確かに『ロード』と言われてたんだね?」
「はい」
今エルバは見学を終え、カーンに理事長室に呼ばれている。
見学時に出てきた、千年伯爵と、ロードという少女についてのことだ。
「ちょっとまってね…」
カーンは資料で溢れ、今にも崩れそうな本棚から、一冊の分厚い真っ白なファイルを取り出した。
「カーンさん、それは?」
「数百年くらい前に現れたノアについてまとめたものだよ。確かここに…」
パラパラとページをめくっていき、カーンはあるページをエルバの前の机に置いた。
英語で『ロード・キャメロット』と書かれ、ロードの写真がクリップで挟まれている。
「この子です。千年伯爵といたのは」
「やっぱりかい。僕の予想は間違っていないようだ」
カーンは革の椅子に重そうに腰を下ろす。
「彼女は何年たっても年を取らず、ノアの中でも一番年上らしい。先代から継承したメモリーと呼ばれる力
は『夢』といったかな」
カーンはファイルを丸暗記しているらしい。
そのままのことがファイルに記載されている。
「ノアって…本当に何者なんですか?」
「はっきり言っちゃえば分からない事が多すぎる。ただ、エクソシストの敵、としか言えない」
カーンは深い溜息を吐き、うなだれた。
「厄介なのがでたなぁ…一番出てほしくないやつらだよ」
エルバはそんなカーンに、何を言おうか迷ってしまった。しかし、何かを言おうとする前に、カーンがこ
う切り出した。
「そうだ、291ページを開いてくれないかい?」
はっと何かを思いついたように言った。
それに逆らう理由もないので、エルバは素直にそこを開いた。
そこには——。
「…僕?」
そのページには、『アレン・ウォーカー』と書いてあったが、写真はエルバそのものだった。
「彼はロードが言っていた、アレンという少年だよ。最年少臨界者。そして、アクマにした父親に、左目に
呪いをかけられた」
その時、エルバははっとした。
「この人が…僕の先祖?」
「そう。名字が同じだから間違いないと思うよ」
カーンは軽く息を吐き、無理矢理微笑んだ。
「面白いものとはよく言ったものだけど、そんなに心配することもないだろう。安心してもいいよ」
エルバは、カーンがものすごく疲れていることが目に見えたが、あえて気遣い、気付かないふりをして理
事長室を後にした。