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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D,グレイマンⅡ 数百年後の終焉再来 ( No.17 )
- 日時: 2010/06/13 22:49
- 名前: 亜倉歌樹 (ID: lOah4y4E)
理沙は伊庭の後ろにエルバが来たことに、彼の声で気付いた。伊庭がゆっくりと振り向く。
「なに言ってるの!? ウォーカー君! この人は刑事よ! まるで
犯人のような風に言わないの!」
「違います! その人は『人間』じゃない! 『AKUMA』です!」
エルバの否定に、理沙は眉を顰め、伊庭の前に歩みでた。
「私たち大人が、刑事が、そんな噂話に、はいそうですかって言うと
思ってるの? そんなもの、くだらな———」
言葉が切れたのは、銃を構える音がしたからだろう。”後ろから”。
理沙はゆっくり振り向いた。そこにいたのは、
『伊庭の顔のようなものが付いた球体のような、何か』
エルバは飛びだし、理沙を右腕に抱えた。その瞬間、路地に轟音が五回ほど響いた。
そのとき、理沙は目を強くつむり、不思議な感覚に包まれていた。
絶叫マシンのようであり、なにか優しい感覚。その感覚が収まり、目を開けた。
左腕が白い怪物のようになっている、エルバが見えた。
「ウ、ウォーカー君!? その左手は何!?」
理沙は動揺が隠せなかった。様子が違う伊庭刑事、振り向いたときにいた何か、
エルバの奇怪な左腕。
ビルの屋上にいる二人の上には、大きな三日月が合った。エルバの顔が月光に
照らされ、幻想的な印象を醸し出す。
「だから言ったでしょう? アクマだって」
「あ、悪魔はファンタジーの物語に出てくるものでしょ!? あれは、あれは!」
「僕の言うアクマは、悪性殺人兵器です。それを破壊するのは、僕たち、『エクソシスト』」
『エクソシスト』。理沙は目を見開いた。あり得ない、と。
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