二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D,グレイマンⅡ 数百年後の終焉再来オリキャラ募集 任務募集 ( No.171 )
日時: 2010/07/12 07:45
名前: 亜倉歌樹 (ID: EE/vzbC4)

  彼らは彼らと出会った


 エルバは理事長室から教室に戻ろうと廊下を歩いていると、シャオンにばったり会った。

「あらエルバ君、兄さんのところから帰って来たの?」
「うん、なんかすっごく気疲れしてた」
「そう…」

 しばらく沈黙が流れる。
 そこにバノがやってきた。

「2人とも…すっげー暗いぞ? どしたん?」
「いや、何でもないよバノ」
「ふーん。あ、そーだ2人とも」

 バノが背中に回していた手を前に戻した。
 ボールを持っていた。

「もう昼休みだから、一緒にドッチボールやらね? 他の奴らもいるけど」
「ええ、私いくわ。エルバ君はどう?」
「行くよ、やったことないんだ」

 シャオンが空気を変えるような笑顔で聞いたため、エルバはしっかり頷いた。

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「いっけーっ!! エルバにダイレクトアタックさ!!!」
「わっ!? ちょっ、イノセンス使っちゃだめ!?」
「だめだろ! ボール割っちゃうじゃん!」
「ええぇ〜!!??」

 現在ドッチボールは、エルバとバノとの死闘になっている。
 バノは意外にも腕力があるようで、ボールを投げれば目に見えなくなるほどだ。
 エルバもそれと互角なため、ほぼ勝負が決まらない。
 強制参加されていたのか、なぜかいる神田の横からアリスが口をだした。

「そろそろ終わらせてよエルバノぉ。これじゃあ勝負決まんないじゃん。昼休み終わるし」
「「漢(おとこ)の戦い!!」」

 二人はほぼドッチボールに入り込んでいた。
 エルバはもう、アレンやら子孫やら、どうでもよくなっていた。
 そして、それは起こった。


 キイィィィィィィ…


 淡い光が空から降り注ぎ、校庭を包んだ。

「エルバ君! バノ! あれ!!」

 シャオンは空を指差す。
 他に遊んでいた生徒がそれを見て驚愕する。
 教室にいた生徒たちもそれを見て驚愕する。
 試合を中断し、エルバ達もそれを見た。
 それは——。

「あれは…なんだ!?」

 エルバはそれしか言えなかった。
 他の生徒たちもそうだろう。

 大きな、大きな、四角い白い箱が、空に浮かんでいる。
 大きな白い箱から光の柱が生まれ、校庭の中央、エルバ達に当たる。

「眩しっ!」
「UFOか!? UFOなんか!?」

 そして、衝撃波がそこに炸裂した。

「うわっ!!」
「どわさっ!!??」
「きゃあぁ!!」

 砂埃が舞うが、エルバ達は無傷だ。


 別の声が、混じっていた。


「げほっ、ラビ! 勝手に弄らないでください!! 誤作動起こしちゃったじゃないですか!」
「うるへー! オレだって弄ってみたかったんさ! 貸してくれないアレンが悪い!」
「操作できるわけないじゃないですか! 奏者は僕なんですから!」
「テメエら黙れ、刻むぞ」
「もうやめなさいよ! 私怒るわよ!」

 知らない声が、4人分。

 砂埃が消えた。
 そしてそこには。

「「は?」」
「「ほへっ?」」
「「あぁ?」」
「「え?」」

 エルバ達の目の前に、自分とほぼそっくりな自分がいる。

「「ぼくぅぅぅぅぅぅぅぅう!!!???」」